車いすが通れる幅…行政が私道整備の補助条件を緩和 奈良市

奈良市、私道整備の補助条件を「車いすが通れる幅員0.9メートル以上」に緩和
奈良市、私道整備の補助条件を「車いすが通れる幅員0.9メートル以上」に緩和全 3 枚

奈良県の奈良市では「私道整備事業補助金交付制度」を改正、車いすが通れる細い私道の整備においても、最大80万円を補助することとした。従来、補助対象となる私道の最低幅員は1.8mだったが、0.9mに要件を緩和した。

奈良市では、バリアフリーの観点から、車いすや高齢者の安心・安全に通行できるような私道の補修にも補助金を支給できるよう、制度を改正した。要件が緩和された0.9m以上1.8m未満の市道舗装工事の場合、補助率は50~70%、補助限度額は1件につき80万円となっている。6月1日からの申請に適用されている。

従来は、最低でも自動車が通れる1.8m以上の幅員がある私道が補助対象だった。これを、社会の実情に沿って、車いすの通行のための私道も補助対象として、制度の活用促進を図る。

制度改正の概要

今回の制度改正の重点ポイント今回の制度改正の重点ポイント

●補助対象者の追加。私道に接する出入口を有する敷地の主たる所有者、占有者又は管理者を追加。私道に接する住居の住民だけでなく、住居のオーナーも申請可能になった。

●補助対象私道の幅員要件の緩和。最低幅員1.8mを0.9mに緩和した。自動車は通れないが車いすが通行できる道幅の私道も対象になった。

奈良市では2020年から、道路の不具合をスマホなどで通報する「道路損傷等通報システム」を運用しており、好評だという。その中で私道の整備には対応困難な事例があり、複数の相談があったものについて、私道整備補助制度を活用できるよう制度を見直した。

奈良市によると、これまでに寄せられた私道整備補助の問合せの中で、「車椅子が通りにくいので舗装の補修を行ないたいが、幅員が狭い」「補助対象私道に面して居住はしていないが、土地を所有しており主に管理しているので、補助申請をしたい」というものについては、補助の対象になっていなかった。今回の改正では、補助対象私道の幅員要件を緩和し、自動車の通行を前提としていたものを、車いすの通行のための私道も補助対象とした。


《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る