ルノー クリオ にも「E-TECHエンジニアード」…電動車だけの特別仕様

ルノー・クリオ ( ルーテシア に相当)の「E-TECHエンジニアード」(欧州仕様)
ルノー・クリオ ( ルーテシア に相当)の「E-TECHエンジニアード」(欧州仕様)全 10 枚

ルノーは6月1日、欧州向けの『クリオ』(Renault Clio。日本名:『ルーテシア』に相当)に、「E-TECHエンジニアード」を設定すると発表した。

◆ウォームチタンのアクセントをあしらう

クリオのE-TECHエンジニアードでは、フロントバンパー下側に「F1ブレード」を装着する。サイドとリアの下側、ホイールなどには、ウォームチタンのアクセントを追加した。車両の前後のエンブレムは、グロスブラックで仕上げる。

運転席側のドアには、E-TECHエンジニアードのデカールを添えた。ルノーによると、大胆でありながらスタイリッシュなグラフィックデカールの特別バージョンになるという。

インテリアは、チタンカラーのステッチとダッシュボードや通気ダクトにゴールドのアクセントをあしらう。ステアリングホイールには、「E-TECH」を示す「E」の文字を配している。

ルノー・クリオ ( ルーテシア に相当)の「E-TECHエンジニアード」(欧州仕様)ルノー・クリオ ( ルーテシア に相当)の「E-TECHエンジニアード」(欧州仕様)

◆市街地燃費は最大で4割向上

現行クリオは、ルノー日産三菱アライアンスが開発した「CMF-B」プラットフォームを最初に採用するルノー車だ。また、ルノーグループが新開発したハイブリッド技術、「E-TECH」を搭載した最初のルノー車でもある。

E-TECHは、ルノーのエンジニアリングによって開発され、多くの特許を取得しており、ルノー日産三菱アライアンスで、構造部品を共用する。クリオのE-TECHシステムは、新世代の1.6リットル直列4気筒ガソリンエンジンに2つの電気モーター、マルチモードギアボックス、蓄電容量1.2kWhの230Vリチウムイオンバッテリーを組み合わせる。

ルノーのE-TECHハイブリッドは、クラス最高レベルのレスポンス、優れた燃費、減速時の素早いバッテリー充電などにより、最大限の効率を追求する。発進時は、モーターで始動。ブレーキペダルを操作せず、アクセルペダルだけで加減速できる強力な回生ブレーキを採用する。

ルノーによると、都市部の走行では、その8割をEVモードでゼロエミッション走行が可能。市街地走行では同クラスのガソリン車と比較して、最大4割の燃費向上を可能にしているという。

ルノー・クリオ ( ルーテシア に相当)の「E-TECHエンジニアード」(欧州仕様)ルノー・クリオ ( ルーテシア に相当)の「E-TECHエンジニアード」(欧州仕様)

◆EVモードでは最高速75km/hでゼロエミッション走行可能

クリオのE-TECHでは、1.6リットル直列4気筒ガソリンエンジンとモーターを合わせたシステム全体で、最大出力140psを発生する。0~100km/h加速は9.9秒、最高速は180km/h。80~120km/hの中間加速は、6.9秒の性能を備える。EVモードでは、最高速75km/hでゼロエミッション走行が行える。

ドライバーがアクセルペダルから足を離し、ギアがDレンジの時、電動モーターはジェネレーターとして機能し、減速によって生成された運動エネルギーを回収し、電気エネルギーに変換し、バッテリーに蓄える。Bレンジででは、回生ブレーキが強めに作動し、より多くのエネルギーを回収できる。ドライバーがブレーキを踏むと、油圧ブレーキが作動する。ここでも、電気モーターは回生ブレーキをかけ、余分なエネルギーを回収してバッテリーに戻す。EVのような回生ブレーキを、E-TECHシステムのバッテリー充電容量と効率性と組み合わせることにより、エネルギーの最適化を図っている。

ハイブリッドシステム追加による重量増は、主力の「dCi 115」ディーゼルエンジンと比較して、10kg以下に抑えた。WLTP計測による複合モードでは、燃費は23.2km/リットル、CO2排出量は96g/km、としている。


《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  4. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  5. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る