333馬力のVW ゴルフR 、20周年記念車の受注を欧州で開始

0~100km/h加速は4.6秒

「Rパフォーマンスパッケージ」を標準装備

フォルクスワーゲンRの原点が2002年の「ゴルフR32」

フォルクスワーゲン・ゴルフ R 「20イヤーズ」
フォルクスワーゲン・ゴルフ R 「20イヤーズ」全 10 枚

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は6月2日、『ゴルフR』のデビュー20周年記念車「ゴルフR 20イヤーズ」の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、5万9995ユーロ(約852万円)と発表されている。

◆0~100km/h加速は4.6秒

新型ゴルフRの「EA888型」直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを、強化して搭載する。最大出力は320psから333psに13psパワーアップ。これにより、0~100km/h加速は4.6秒と、0.1秒の短縮を実現する。

19インチのアルミホイールは、スポーク部分がブルー仕上げとなる専用デザインも選択できる。ドアロックを解除すると、足元に「20R」の文字が投影されるなど、20周年記念モデルらしい演出が施されている。

フォルクスワーゲンの量産車で初めて、ダッシュパネルとドアトリムに、カーボンファイバー製パネルを装着する。マルチファンクションスポーツステアリングホイールには、ブルーのRロゴを添えた。ブルーのRロゴは、車両のキーカバーにも配されている。

フォルクスワーゲン・ゴルフ R 「20イヤーズ」フォルクスワーゲン・ゴルフ R 「20イヤーズ」

◆「Rパフォーマンスパッケージ」を標準装備

ゴルフR 20イヤーズには、「Rパフォーマンスパッケージ」を標準装備する。「Rパフォーマンス・トルク・ベクタリング」を備えた最新の4MOTIONを採用した。最新の4MOTIONシステムは、エンジンの出力を4つの駆動輪に配分する新しいコントロール機能を持つ。新型では、2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの駆動力を、フロントアクスルとリアアクスルの間だけでなく、後輪の左右の間でも可変配分できるようになった。これにより、とくにコーナリング時の敏捷性を大幅に向上させているという。

2つのマルチプレートクラッチを備えたリアディファレンシャルを採用しており、リアトルクの最大100%を左右の後輪に分配することができる。このシステムは、速度やパワー、ヨーなどに基づいて、車輪間で動力を配分する。コーナーでは、システムは数ミリ秒でカーブの外側のホイールにより多くのパワーを振り向けることができるという。

フォルクスワーゲン・ゴルフ R 「20イヤーズ」フォルクスワーゲン・ゴルフ R 「20イヤーズ」

新しい4WDシステムは、「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を介して、電子ディファレンシャルロックの「XDS」や、アダプティブシャシーコントロールの「DCC」などと緊密に連携する。ビークル・ダイナミクス・マネージャーは、新しいドライビングダイナミクスシステムだ。XDS機能と調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御することで、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化された。これにより、高い精度で最適なトラクション特性とニュートラルなハンドリングを追求した。

このRパフォーマンス・トルク・ベクタリングのおかげで、サーキットなどのクローズドコースでは、「ドリフト」モードが選択できる。このモードでは、ESCを「ESCスポーツ」に変更し、トルクベクタリングシステムがすべてのリアトルクを外側の後輪に送ることによって、ドリフトを開始する。このモードをクローズドコースだけで使用させるために、インフォテインメントシステムは作動前に、確認画面を表示する。

◆フォルクスワーゲンRの原点が2002年の「ゴルフR32」

2002年に発表された『ゴルフR32』は、現在のフォルクスワーゲンRの原点とされる高性能モデルだ。2.8リットル狭角V型6気筒ガソリンエンジンをベースに、排気量を3.2リットルに拡大し、最大出力241ps/6250rpm、最大トルク32.6kgm/2800~3200rpmを獲得していた。

ゴルフR32では、このV6エンジンを横置きに配置し、ハルデックスカップリングを用いた4MOTIONシステムを、6速MTと組み合わせていた。0~100km/h加速は6.6秒、最高速は247km/hの性能を備えており、日本市場にも正規輸入されている。


《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『WR-V』はなぜリコール?…5月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「このご時世でも価格は据え置き!」31万円台で発売の125ccラグジュアリースクーターに熱視線
  3. 8人乗りのフォルクスワーゲン登場! 選択肢広がるミニバン『マルチバン』
  4. スズキの「推しバイク」ランキング結果を発表! 安定人気の1台と、超意外なモデルとは
  5. メルセデスベンツの次世代高級ミニバン、『VLS』と『VLE』として市販化へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【調査レポート】ベトナムにおけるモビリティ市場調査~13社(四輪・二輪)の最新動向~
  2. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
  3. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. テラチャージ、病院に急速充電器を初導入、順天堂大学練馬病院に150kW仕様を設置
  5. ヒョンデ、水素技術リーダーとしての存在をアピール…世界水素サミット2025
ランキングをもっと見る