ベントレーの高性能グレード「S」に初のPHV…フライングスパー 新型に設定

0~96km/h加速は4.1秒

3種類のEモードが切り替え可能

EVドライブモードの航続は最大41km

ベントレー・フライングスパー・ハイブリッド S
ベントレー・フライングスパー・ハイブリッド S全 8 枚

ベントレーは6月13日、新型『フライングスパーS』(Bentley Flying Spur S)に、プラグインハイブリッド車(PHV)の「フライングスパー・ハイブリッドS」を、欧州で設定すると発表した。ベントレーの「S」モデル初のPHVとなる。

◆0~96km/h加速は4.1秒

PHVパワートレインは、2.9リットルV型6気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせる。2.9リットルV6ターボエンジンは、最大出力416ps、最大トルク56.1kgmを引き出す。エンジンのVバンク内には、ツインスクロールターボチャージャーと一次触媒コンバーターを搭載した。インジェクターとスパークプラグは、最適な噴射パターンと燃焼経路を実現するために、各燃焼室内の中央に配置される。カムシャフトは最大50度まで可変。リッターあたりおよそ150psの数値は『フライングスパーV8』を凌ぐという。

電気モーターはトランスミッションとエンジンの間に配置され、最大出力136ps、最大トルク40.8kgmを発生する。永久磁石同期モーターが停車状態から瞬時にフルトルクを発生し、静かに加速する。トルクのレスポンスが迅速なため、ターボラグにつきもののもどかしさが最小限に抑えられているという。

PHVシステムの最大出力は544ps、最大トルクは76.5kgmを獲得する。パワフルなPHVパワートレインは0~96km/h加速4.1秒、最高速285km/hの性能を可能にする。0~96km/h加速4.1秒は、フライングスパーV8の4.0秒に対して、0.1秒の差だ。

ベントレー・フライングスパー・ハイブリッド Sベントレー・フライングスパー・ハイブリッド S

◆3種類のEモードが切り替え可能

従来のオートマチックスタート&ストップスイッチは、3種類の「Eモード」を切り替えるコントロールスイッチに置き換えられた。EVドライブモード、ハイブリッドモード、ホールドモードの3種類のEモードが切り替えられる。バッテリー残量の自動管理機能も採用している。EVドライブモードでは、可能な限り電気だけで走行する。EVドライブモードは、都市部や短距離の移動に最適という。

ハイブリッドモードは、インテリジェントなナビゲーションシステムのデータに基づき、効率と航続を最大限にする。このモードは長距離ドライブ向きで、ナビゲーションシステムの走行ルートに従いながら、Eモードの予測機能とエンジンの惰性回転を利用する。ナビゲーションシステムに目的地を入力すると、走行シーン毎に適切なドライブモードが自動的に選択され、バッテリーの電力を最も効率的に利用するための計算を行う。例えば、都市部などEV走行が最も有効と思われるシーンに備えて、バッテリーに電力が蓄えられる。目的地に到着した時点で、バッテリー残量がゼロになるように自動計算することで、トータルな効率性を追求している。

ホールドモードでは、エンジンと電力がバランスよく使い分けられ、必要なときに電力で走行できるように高圧バッテリーの充電量が維持される。ドライバーがスポーツモードを選ぶと、デフォルトでホールドモードになり、ブーストと回生が確実に行われるという。

ベントレー・フライングスパー・ハイブリッド Sベントレー・フライングスパー・ハイブリッド S

◆EVドライブモードの航続は最大41km

モーターを駆動するリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量が14.1kWh。2時間半でフル充電できる。バッテリーに蓄えられたエネルギーはパワーエレクトロニクス技術によって変換され、モーターに供給されるほか、12Vバッテリー系統の補助にも使用される。EVドライブモードの航続は最大41km(WLTPサイクル)。燃料満タン状態で700km以上を走行できるという。

コネクテッドカーサービスに新機能が追加され、「マイバッテリーチャージ」、「マイカースタティスティクス」、「マイキャビンコンフォート」が利用できる。ドライバーへのフィードバックを向上させるため、インストルメントパネルにはモーターのみで走行するEVドライブモード、減速時のエネルギー回生、内燃エンジンによる走行モードが表示される。

エネルギーフローは、インフォテインメント画面にも表示できる。インフォテインメント画面では、車両の各種データの表示や充電タイマーの設定も可能。航続、バッテリー残量、充電など、EV走行に関するその他の情報は、インストルメントパネル、ヘッドアップディスプレイ、センター画面に表示できる。


《森脇稔》

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