ルノー メガーヌ 新型のEV、航続は450km…先行予約受注を欧州で開始

ルノー日産三菱の「CMF-EV」車台

新型はクロスオーバーEVに

高性能グレードのモーターは最大出力217hp

ルノー・メガーヌ E-TECH エレクトリック
ルノー・メガーヌ E-TECH エレクトリック全 10 枚

ルノーは6月15日、『メガーヌ』新型のEV『メガーヌE-TECHエレクトリック』(Renault Megane E-Tech Electric)の先行予約受注を欧州で開始した。納車は年内に開始する予定だ。

◆ルノー日産三菱の「CMF-EV」車台

ルノーグループは2020年秋、ルノーブランドのEVコンセプトカー『メガーヌeビジョン』を初公開した。同車は、EV専用の新開発「CMF-EV」プラットフォームをベースに、ルノーの将来のEVハッチバックを提案していた。ルノーによると、メガーヌeビジョンは、CセグメントEV市場におけるルノーの最初のステップになるという。

このコンセプトカーのテクノロジーが、市販版のメガーヌE-TECHエレクトリックに反映された。現行メガーヌには、電動モデルとして、プラグインハイブリッド車(PHV)が用意されている。EVがラインナップされるのは、新型が歴代で初めてだ。

メガーヌE-TECHエレクトリックには、CMF-EVプラットフォームを、ルノーブランドで初採用した。この新しいプラットフォームは、ルノー日産三菱アライアンスによって設計された。全高の低いサルーンから大型SUVまで、複数のボディタイプに対応し、さまざまな容量のモジュラーバッテリーを垂直方向と水平方向に取り付けることができる。新技術と大容量バッテリーのおかげで、CMF-EVプラットフォームは、充電時間を短縮しながら、EVのエネルギー効率と航続を向上させる、と自負する。シャシーとステアリングシステムの一新により、パワーと快適性も大幅に向上し、床下に搭載されたバッテリーにより、重心も低くなっているという。

ルノー・メガーヌ E-TECH エレクトリックルノー・メガーヌ E-TECH エレクトリック

◆新型はクロスオーバーEVに

CMF-EVプラットフォームでは、フラットなフロアを実現する。排気システムやトランスミッションがないため、インテリアの実用性とモジュール性が向上し、より用途の広いキャビンのためのスペースが確保されているという。

また、最大2770mmのホイールベースを取ることができ、より大容量のバッテリーと、より長い航続を備えたEVを実現する。新設計のバッテリーは車両の構造として機能し、側面衝突の場合には、衝撃を吸収する効果を発揮するという。メガーヌE-TECHエレクトリックの場合、全長は4200mm、ホイールベースは2685mmのクロスオーバーEVになる。オーバーハングを削減しながら、これまでになく薄い、厚さ110mmのバッテリーを搭載している。

バッテリーのサイズは、ボディタイプによって変更できる。たとえば、コンパクトカーは、航続の拡大とエネルギー効率の向上による高効率を維持しながら、バッテリーをコンパクトにすることが可能だ。

ルノー・メガーヌ E-TECH エレクトリックルノー・メガーヌ E-TECH エレクトリック

◆高性能グレードのモーターは最大出力217hp

メガーヌE-TECHエレクトリックのモーターは、高性能グレードの場合、最大出力217hp、最大トルク30.6kgmを獲得する。動力性能は、0~100km/h加速7.5秒、最高速160km/hとした。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量が60kWhの場合、1回の充電での航続は、最大450km(WLTPサイクル)に到達する。

バッテリーの充電は、出力7.4kWのウォールボックスで、フル充電するのに、9時間15分。出力22kWの充電ステーションでは、約3時間15分でフル充電できる。出力130kWの急速充電ステーションを利用すれば、最大200kmの高速道路走行分のバッテリー容量が約30分、最大300kmの航続分のバッテリー容量が約1時間15分で充電できる、としている。


《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 【アウディ A3 新型試乗】アウディらしい闊達なスポーティさが持ち味…島崎七生人
  3. 2031馬力をMTで操る!? 世界に1台のハイパーカー『ヴェノムF5』が爆誕
  4. デリカミニが一晩で別物に! プロ施工3ウェイ+サブウーファーの実力[car audio newcomer]by AUDIO.VISUAL.SECURITY FIST
  5. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る