ADASカメラ用防曇機能付きガラスが「日本セラミックス協会技術賞」を受賞

トヨタ・シエンタにも採用…ADASカメラ用防曇機能付きガラスが「日本セラミックス協会技術賞」を受賞
トヨタ・シエンタにも採用…ADASカメラ用防曇機能付きガラスが「日本セラミックス協会技術賞」を受賞全 5 枚

日本板硝子株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長兼CEO:森 重樹、以下「NSG」)の自動車用ガラスの新技術「ADASカメラ用防曇機能付きガラス」が、セラミックスの科学・技術に関し、製品の開発や工業化等に特に顕著な業績に対して贈られる、第76回日本セラミックス協会技術賞を受賞した。

「ADASカメラ用防曇機能付きガラス」は、カメラ前方のガラス部分の曇りを防止することで運転支援システムの誤作動を防ぐ技術である。従来は、電力を使いヒーター等でガラスの曇りを防ぐのが一般的だったが、環境負荷の低い自動車開発が進むなか消費電力の少ない防曇技術開発が求められてきた。また、始動時など多様な状況下で時間を掛けずに曇りを発現させない商品が期待されていた。そうした状況を背景に同社は、(1)長年培ってきたゾル-ゲル法コーティング技術を応用した車両用防曇コーティング技術の開発、(2)高耐久・低コストなフィルム化技術の開発、(3)三次元曲面ガラスに高精度にフィルムを貼り付ける技術の開発により、これまで実用化の難しかった“長期間にわたって防曇機能が維持できる高耐久・高性能な防曇機能付き車両用ガラスの量産化”に成功。2018年より、トヨタ シエンタなど複数の車両モデルに採用され、継続的に生産されているという。

ADASの誤作動は、重大な事故に繋がりかねないため、この防曇技術により安全性が高まることを期待したい。


【防曇コーティングの技術】
フロントガラスに防曇機能を有した特殊なゾル-ゲル膜をコーティングし、クリアな視界を確保。

【防曇コーティングをフィルム化する技術】
高耐久フィルム基材上に高精度の膜厚で防曇コーティングを行い、ガラスコーティングと同等の性能を実現。フィルム化により低コストで高耐久の防曇機能付きのガラスが製造可能。

【3Dガラス曲面へ高精度に防曇フィルムを貼付ける技術】
防曇フィルムを歪や気泡などの欠点が発生しないよう、オートメーションによる均一な押し付け圧力で、高い位置精度を保ちながら貼り付けられる為、様々な形状に対応可能。

トヨタ・シエンタにも採用…ADASカメラ用防曇機能付きガラスが「日本セラミックス協会技術賞」を受賞

《カーケアプラス編集部@市川直哉》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
  5. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る