[DSPのススメ]使える搭載モデルはどれ?…スタンダードメインユニット

「スタンダードタイプのDSP」を内蔵したメインユニットの一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。
「スタンダードタイプのDSP」を内蔵したメインユニットの一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。全 4 枚

現代カーオーディオでは、「DSP」が力を発揮する。当特集ではこれが何なのか、そしてどう使いこなすと良いのかまでを解説しようと試みている。今回は、スタンダードな「DSP」が搭載されているメインユニットにはどのようなモデルがあるのかを具体的に紹介していく。

◆「メインユニットに内蔵されているタイプのDSP」は、機種ごとでできることが大きく異なる!?

さて、前回説明したとおり「DSP」にはタイプ違いがいくつかある。まずは大きく「メインユニットに内蔵されたタイプ」と「外付けタイプ」の2つに分類できるのだが、今回から数回は、「メインユニットに内蔵されたタイプのDSP」の詳細を見ていく。

なお、「メインユニットに内蔵されたタイプのDSP」は、機種によってできることが大きく異なる。そして当記事では、以下の3つの機能が備わっている「DSP」がお薦めだと説明してきた。3つの機能とは、「クロスオーバー」「13バンド以上のイコライザー」「タイムアライメント」、これらだ。

なおこの3機能が搭載されている「DSP」も、ざっくり「スタンダードタイプ」と「ハイエンドタイプ」の2種類に分類できる。で、この2つの違いはズバリ、「クロスオーバー」機能の性能だ。「クロスオーバー」とは音楽信号の帯域分割を行う機能だが、前者では当機能をフロントスピーカーとサブウーファー間でしか運用できないが、後者ではツイーターとミッドウーファー間でも運用できる。

つまり「スタンダードタイプのDSP」では、フロントスピーカーがセパレート2ウェイであったとしても、サウンド制御面ではツイーターとミッドウーファーを「1つのスピーカー」として扱わざるを得ないが、後者ではツイーターとミッドウーファーを個別にコントロールできるので、より緻密なサウンド制御を行える。

「スタンダードタイプのDSP」を内蔵したメインユニットの一例(ケンウッド・彩速ナビ MDV-M909HDF)。「スタンダードタイプのDSP」を内蔵したメインユニットの一例(ケンウッド・彩速ナビ MDV-M909HDF)。

◆パナソニックの『ストラーダ』とケンウッドの『彩速ナビ』では…。

では、「スタンダードタイプのDSP」を搭載しているメインユニットにはどのようなモデルがあるのかを紹介していこう。まず、パナソニックの『ストラーダ』シリーズの旗艦機『CN-F1X10BHD』には、「スタンダードタイプのDSP」が搭載されている。なお、『ストラーダ』の上級各機には独自機能である「音の匠」も搭載されていて、比較的に多彩に音の色付けを変えられたりする。

またケンウッドの『彩速ナビ』シリーズのトップエンドライン、『TYPE M』シリーズの各機にも、「スタンダードタイプのDSP」が搭載されている。ちなみに同シリーズに搭載されている「DSP」では、「イコライザー」が特に優秀だ。「13バンドグラフィックイコライザー」に加えて、「プロモードEQ」と命名された「パラメトリックイコライザー」も備えられているのだ。

なお「パラメトリックイコライザー」では、調整を行う周波数ポイントと影響が及ぶ範囲とを任意に設定できる。ゆえに「13バンドグラフィックイコライザー」よりもよりきめ細やかに、周波数特性の乱れを補正可能だ。

「スタンダードタイプのDSP」を内蔵したメインユニットの一例(カロッツェリア・楽ナビ AVIC-RQ912)。「スタンダードタイプのDSP」を内蔵したメインユニットの一例(カロッツェリア・楽ナビ AVIC-RQ912)。

◆ケンウッドは非ナビ系メインユニットも機能優秀! そしてカロッツェリアでは…。

またケンウッドは非ナビ系のメインユニットも多彩に用意しているが、これらの中にも「スタンダードタイプのDSP」が搭載されたモデルが多々ある。ケンウッドの非ナビ系のメインユニットを物色する際にはチューニング機能の搭載状況を良くチェックして、先に挙げた3つの機能が装備されたモデルを選びたい。

続いてはカロッツェリアの製品を見ていこう。同社ではAV一体型ナビを2ライン展開しているが、レギュラーラインである『楽ナビ』もコントロール能力が高く、こちらにも「スタンダードタイプDSP」が搭載されている。リーズナブルなナビをご所望で、しかし高度な「DSP」が備えられたモデルが欲しいとなったら、『楽ナビ』は格好のターゲットとなり得る。

また、カロッツェリアも非ナビ系のメインユニットも豊富にラインナップしているが、その中には「ハイエンドタイプのDSP」が搭載されている機種も多々ある。「ネットワークモード」と呼ばれた機能を搭載しているモデルがいくつかあり、それらでは「イコライザー」は「13バンドタイプ」であるものの、「クロスオーバー」はツイーターとミッドウーファー間にもかけられる。カロッツェリアのメインユニットを選ぶ際には、「ネットワークモード」に対応したモデルが狙い目となる。

今回は以上だ。次回は、「ハイエンドタイプ」の「DSP」を備えたモデルを紹介していく。お楽しみに。


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