【トヨタ クラウン 新型】16代目は明治維新、40の国・地域で販売予定

トヨタ自動車の豊田社長(新型クラウン発表会)
トヨタ自動車の豊田社長(新型クラウン発表会)全 7 枚

7月15日に世界初公開されたトヨタのラージクラス乗用車、第16世代『クラウン』シリーズ。「徳川幕府も15代で終わった。16代目はクラウンの明治維新」と豊田章男社長が発表会で語ったように、クルマの成り立ちはガラリと変わった。

プラットフォームは従来型がトヨタニューグローバルアーキテクチャTNGAのRWD用「GA-L」準拠だったのに対し、次期型は中大型FWD(前輪駆動)用の「GA-K」準拠に大変更。FWDベースとなるのはもちろんクラウン史上初。ただしFWDグレードは存在せず、全車が後輪にも電気モーターを備えた電動AWD(4輪駆動)となる。

今回が正式公開であったフロアおよびシャシーは前半分がレクサス『NX』ベース、マルチリンクサスペンションと駆動用モーターを防振サブフレームにマウントする後ろ半分は新造品。このリアアクスルモジュールは新型クラウンを皮切りにさらに大型のモデルにも展開されるという。

もう一つの大きな変化は車幅が1800mmを超えて1840mmとなったこと。クラウンは欧州で言えばEセグメント(BMW『5シリーズ』やメルセデスベンツ『Eクラス』など)に相当するモデルだが、車幅は欧州モデルよりナローな1800mmに抑えられていた。豊田章一郎名誉会長によれば、トヨタのエグゼクティブが利用している銀座のとある駐車場の車幅制限が1800mmだからという、ちょっとウェットな理由でそうなっていたのだという。

そのレギュレーションを逸脱したのは、クラウンはもはやアンシャンレジーム(旧時代の体制)に縛られないという宣言のようなもの。日本に限らず世界の約40の国・地域で販売予定であることもあわせ、次期クラウンはまさにクラウン維新のようなものと言えるだろう。果たしてその革命は成功するや否や、先行きが興味深いところだ。


ワンダバ!~ウルトラ防衛チーム テーマ・コレクション~
¥2,195
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

トミカ No.17 BMW i8 (BP)
¥781
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

AEON トミカ NO.61 メルセデス-AMG GT R アブダビ警察仕様
¥1,280
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「盤石シャシー」に「装甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
  2. 「他人事ではない」トランプ高関税の影響、ステランティス1~6月期の最終損益4000億円の赤字見通し[新聞ウォッチ]
  3. スバルが小型クロスオーバーEV『アンチャーテッド』を発表…土曜ニュースランキング
  4. BYD、国内EV累計販売が5305台に…5000台目の『シーライオン7』を納車
  5. 「ついに樹脂バンパーやめるのかー」ルノー『カングー』が大きくイメチェン! 装備の充実に「豪華ングー」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る