日野自動車の認証不正問題…特別調査委員会による調査結果と今後の対応

日野の燃費不正に関する記者会見(3月4日)
日野の燃費不正に関する記者会見(3月4日)全 1 枚

日野自動車は、2022年3月4日に公表した認証不正問題について、外部有識者で構成される特別調査委員会に調査を委嘱していた。このたび調査報告書を受領し、8月2日、今後の対応と併せて関係省庁に報告した。

日野自動車によると、特別調査委員会の調査により、エンジンの認証申請に係る長期にわたる不正の事実が判明したという。

日野自動車では、経営が現場に寄り添えず、適正なプロセスよりもスケジュールや数値目標が優先されやすい環境と仕組みになってしまったことが不正の背景にあったと考える。内向きで保守的な組織風土も相まって、一人ひとりが当事者意識と一体感をもって仕事に取り組むことができない状態になっていたという。会社組織としての業務マネジメントの意識・仕組みも十分ではなく、経営の責任は重大であるとの認識だ。

特別調査委員会の調査により判明した不正行為の全容

(1)車両用ディーゼルエンジン (オンロードエンジン)

排出ガス関連:平成15年排出ガス規制(新短期規制/E6)以降の幅広い機種において、主に劣化耐久試験に関する不正行為
燃費関連:重量車燃費基準が導入され税制優遇制度の対象となった平成17年排出ガス規制(新長期規制/E7)以降、主に大型エンジンにおいて燃費測定に関する不正行為

(2)産業用ディーゼルエンジン (オフロードエンジン)

排出ガス関連:平成23年規制(3.5次規制)以降の幅広い機種において、主に劣化耐久試験に関する不正行為が判明

(3)2016年に国土交通省から、認証取得時の排出ガス・燃費試験における不適切事案の有無を報告するよう求められた際に、虚偽の報告を行った。

問題の再発防止について日野自動車は、特別調査委員会の調査に協力する一方、これまでに判明した問題に対しては、従来からの取り組みも含めた再発防止策を策定し、実施してきたとする。開発・認証領域における体制およびプロセスについては、不正行為の防止や問題のある製品の市場への流出防止について、広範かつ抜本的な対策を進めている。

これらの再発防止の取り組みは特別調査委員会とも共有し、「当面の止血策としては妥当なもの」と受け止められた。その上で、再発防止策の実効性を高めるよう、継続的に改善および強化していくという。

日野自動車では今後について、特別調査委員会からの提言を受け、全社横断での品質マネジメント体制構築、組織・風土といった企業体質の改善、管理監督機能の強化をはじめとする健全なガバナンス体制確立について検討し、推進に向けた執行体制も含め、3カ月をめどに対策を取りまとめる。

《高木啓》

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