平嶋夏海がドゥカティスタの祭典「WDW」に参戦! 世界から8万人が来場し盛り上がる

World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)/ 平嶋夏海さん
World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)/ 平嶋夏海さん全 65 枚

ワールド・ドゥカティ・ウィーク(通称:WDW)はドゥカティ最大となるファンイベントで、7月22~24日の3日間、ドゥカティ本社からもほど近いミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリで開催された。

WDWは1998年に初開催。今回で第11回目を迎えたWDWには全世界より8万人が来場と、4年ぶりの開催は大いに盛り上がった。名称からもわかるように、主にドゥカティ乗り (ドゥカティスタと呼ぶ)のためのイベントであるが、その規模は想像を遥かに超える大きさとなっていた。

World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)/ 平嶋夏海さんWorld Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)/ 平嶋夏海さん

バイク乗りの方であればドゥカティの存在はよくご存知と思われるが、メーカーの規模としては国産オートバイメーカーには遠く及ばない。ボルゴ・パニガーレにある本社と工場の規模も決して大きくなくそこだけを見れば「どうして?」と疑問にも思う。

WDW開催前日、ファクトリーツアーとして本社工場・ミュージアムのツアーが開催されたWDW開催前日、ファクトリーツアーとして本社工場・ミュージアムのツアーが開催された

それにも関わらずこれだけの人々が集まるのは、長い歴史とマシン造りにかける情熱があるからだろう。とりわけレースに捧げる情熱は凄まじいものがある。例えば2輪最高峰のレース、MotoGPには現在4チーム合計8台のマシンが参戦。 (全エントリー24台の内8台がドゥカティで、最多数を占める)そしてそのレーシングマシンから最新テクノロジーがフィードバックされた市販マシンをリリースすることも、多くの熱狂的ファンが生まれている理由だ。

同イベントにはヨーロッパ各国から多くのライダーが自走で参加。地続きであるヨーロッパだからこそ盛り上がる一面もあるが、バイクで来場することは叶わなくとも、世界中84ヶ国から参加があったというからドゥカティスタの情熱には驚くばかり。

World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)

金曜日の開場となった直後、ミサノのパドックは瞬く間に真っ赤に埋め尽くされていく。マシンはパニガーレを筆頭とするスーパーバイク系はもちろん、ムルティストラーダ、モンスター、ディアベル、スクランブラーなど多種多様。事前に聞いていたムルティストラーダが圧倒的に多いということもなく、現行ラインナップに加えて、新旧様々な年式のドゥカティが入り混じる。

年齢層も若年層から年配まで幅広いライダーがおり、タンデムでの参加も多く見られた。夫婦やカップルだけでなく親子というケースも珍しくない。これだけの同志とただ集まるだけでも楽しそうなものであるが、コンテンツも満載。

World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)/ 平嶋夏海さんWorld Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)/ 平嶋夏海さん

メインイベントは、ファクトリーライダー達によるパニガーレによるガチンコレース「レノボ・レース・オブ・チャンピオンズ」。加えて、世界チャンピオンのアントワーヌ・メオによるデザートXのデモライド、スタントショーやドゥカティに関わる様々な人物のトークショーなど、3日間を通して会場中でひっきりなしに行われている。

カスタムマシンやレーシングマシンの展示もあちこちにあるが、来場者のカスタムマシンに高い完成度のバイクもあり、それらを眺めているだけでも楽しめる。

World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)

また、2023年発表のニューモデルをクローズドの室内で特別に見ることが出来るプログラムがあったり “DRE”(ドゥカティ・ライディング・エクスペリエンス)というドゥカティ独自のトレーニングプログラムには、ミサノのコースを使用したレーストラックアカデミーを実施。ムルティストラーダやデザートXを用いて特設のダートコースを走る“DREアドベンチャー”もミニバージョンで開催された。

そして最新モデルを公道で乗ることのできる試乗セッションもあり、見るだけでなく自ら走って参加できるコンテンツも充実していた。

パレードラン直前、所狭しとドゥカティが集まった入場待ちの姿は圧巻だパレードラン直前、所狭しとドゥカティが集まった入場待ちの姿は圧巻だ

初日最大のクライマックスは、来場したライダーが参加するドゥカティスタパレードだろう。同社の代表であるクラウディオ・ドメニカーリ氏を先頭に、同社のファクトリーライダー達がパレードを先導。ミサノサーキットを1周した後、そのまま近隣の町、リッチョーネのビーチに向けて進んでいく。

World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)World Ducati Week 2022(ワールド・ドゥカティ・ウィーク)

“ビッグ・レッド・スネーク”と呼ばれたパレードの終着地ではスクランブラービーチパーティーが開催されているという粋な計らい。伝統的ドゥカティのパッションにスクランブラーらしい自由な雰囲気が調和した、陽気で開放的なパーティーは日付が変わるまで続けられ、初日からボルテージはマックスに達していた。ということで前半はここまで。後編は1番の盛り上がりを見せたレースオブ・チャンピオンズと2023年のニューモデルを中心に解説する。

《鈴木大五郎》

鈴木大五郎

AMAスーパーバイクや鈴鹿8耐参戦など、レース畑のバックボーンをもつモーターサイクルジャーナリスト。1998年よりテスター業を開始し、これまで数百台に渡るマシンをテスト。現在はBMWモトラッドの公認インストラクターをはじめ、様々なメーカーやイベントでスクールを行なう。スポーツライディングの基礎の習得を目指すBKライディングスクール、ダートトラックの技術をベースにスキルアップを目指すBKスライディングスクールを主宰。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  2. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  3. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  4. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  5. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  6. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
  7. MINIに新種『エースマン』登場、航続406kmのEV…北京モーターショー2024
  8. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
  9. 「何にでもなれる自由な存在」グランドクロスオーバー、スズキ『GSX-S1000GX』の凄みとはPR
  10. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
ランキングをもっと見る