車内温度を迅速に下げるには「熱気を早く排出できるか」が鍵【カーライフ 社会・経済学】

車内温度を迅速に下げるには「熱気を早く排出できるか」が鍵【カーライフ 社会・経済学】
車内温度を迅速に下げるには「熱気を早く排出できるか」が鍵【カーライフ 社会・経済学】全 3 枚

クルマ生活においてのお金の話や社会ネタをさまざま取り上げている当コーナー。現在は、エアコンの経済的な使用法を考察している。まず前回は、停車中の車内温度を上げにくくするコツを説明した。それに引き続いて今回は、車内温度を早く下げる方法を解説する。

さて、前回説明したとおり夏場は特に停車中の車内温度がかなり上昇する。そしてそれを多少なりとも抑制する方法はあるものの、ある程度の上昇は避けられない(ゆえに子どもやペットの置き去りはNGなのだ)。

で、クルマに乗り込む段になったら、エアコンを経済的に使うためには上昇した車内温度をいかに迅速に下げられるかがポイントとなる。そのためにはどうすれば良いのかと言うと…。

これについても、JAFが参考になるテスト結果を公開しているので紹介しよう。

JAFは以下のようなテストを実施したという。同一車種を5台用意し、車内温度が55度になったタイミングで5名のモニターがそれぞれ違う方法で温度低下にトライした。各人が行った方法とは、

1・エアコンは使わず、助手席の窓だけを開け運転席のドアを5回開閉。
2・エアコンは使わず、冷却スプレーをシートに10秒ほど吹きかけた。
3・窓は開けず、エアコンを外気導入、温度設定は「最低」にして、10分間使用。
4・窓は開けず、エアコンを内気循環、温度設定は「最低」にして10分間使用
5・すべてのドアの窓を全開にしてエアコンを外気導入、温度設定は「最低」にして走行。2分後に窓を閉め、エアコンを内気循環にして3分間走行。

結果は次のとおりだ。1では1分以内に47.5度に下がり、2では3分後に50.1度に落ちた。3では10分後に29.5度、4は10分後に27.5度、そして5は5分後に28.0度まで下がった。

というわけで、結局のところすぐにエアコンを使うのが車内温度の素速い低下に有効なのだが、窓を全開にして走れば、走行しない場合(窓を閉め切った状態)と比べて概ね半分の時間で車内温度を適温近くまで下げられる。

つまり最大のポイントはズバリ、「素速く車内の熱気を逃がすこと」、ここにある。

なお実際のところは、どうすれば良いのかは都度判断が分かれる部分も出てくるだろう。まず、即走り出すのは難しい場合もある。高温になっている車内にすぐに乗り込みたくないときもあるからだ。

なので最初はエンジンをスタートさせ外気導入にしてエアコンをかけつつ、各ドアの窓を開け運転席のドアを開閉する(ドアを開ける際には隣りに停車してあるクルマに注意)。こうすればある程度素速く車内温度が下がるはずだ。

その上でできるだけ早くに走り出したい。そうした方が車内の空気をより効率的に輩出できるからだ。しかしステアリングが熱いと運転し難い。となると冷却スプレーも役に立つ。触れて熱い場所にはこれを使えば、早めにクルマを動かせる。

さてまとめだ。状況によって、そして各人の考え方によってもベストな方法は変わってくるが、とにもかくにも鍵となるのは「高温になった車内の空気をできるだけ早く排出すること」、ここにある。参考にしてほしい。


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《太田祥三》

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