マクラーレン、25人のためのサーキット専用車発表…自然吸気V10搭載

ジェット戦闘機を思わせるスライド式キャノピーから搭乗

シングルシートを中央に配したコクピット

0~100km/h加速2.5秒で最高速は320km/h以上

マクラーレン・ソーラス GT
マクラーレン・ソーラス GT全 10 枚

マクラーレンオートモーティブは8月19日、「モントレー・カー・ウィーク2022」に合わせて、マクラーレンソーラスGT』(McLaren Solus GT)を発表した。

写真:マクラーレン・ソーラス GT

同車は、ゲームソフト「グランツーリスモSPORT」に収録されているバーチャルコンセプトカーを実車化したもの。サーキット専用モデルとして、25台が限定生産される予定だ。25台はすべて売約済みという。

◆ジェット戦闘機を思わせるスライド式キャノピーから搭乗

マクラーレン・ソーラス GTマクラーレン・ソーラス GT

ソーラスGTは、ジェット戦闘機を思わせるスライド式キャノピーを採用した。コクピットキャノピーが前方へスライドし、現れた開口部から乗り込む。マクラーレンによると、ジェット戦闘機に搭乗する感覚という。

タイヤは空力的な形状のポッドで覆われ、サスペンションアームの先に位置する。大型のフロントスプリッターで取り込んだ空気は、グラウンドエフェクトトンネルを通過して、フルワイドのディフューザーから排出される。インテークはコクピット上に配置し、ロールフープのカバーと一体化した。冷たい空気をエンジンに供給するとともに、魅力的な吸気音を追求する。サイドポッドにラジエーターを内蔵したのも、レーシングカーにインスピレーションを得ているという。

ダウンフォース得る鍵となっているのが、ツインエレメントの固定式リアウィングだ。ダウンフォースとドラッグの比率も最適化され、直線でのパフォーマンスが押し上げられるとともに、コーナリング能力も高まっている、と自負する。

◆シングルシートを中央に配したコクピット

シングルシートを中央に配したコクピットを採用する。ドライビングシートはオーナーの体型に合わせて型取りし、FIA認可のレーシングスーツ、ヘルメット、HANS(ヘッド・アンド・ネック・サポート)を、各オーナーに合わせて特注する。

シートポジションは、固定されている。25人のオーナーは、モータースポーツでおなじみの「シートフィッティング(シート合わせ)」を行う。ペダルボックスの位置を調整できる点もレーシングカーと同様。座った状態で操作できるリモートコントロールシステムが備わる。

ステアリングホイールは、F1マシンにインスピレーションを得て、ディスプレイと操作系をステアリングホイールに一体化した。ステアリングホイールの向こう側は、ガラスで覆い、ヘイロー型コクピット保護装置が組み込まれている。そこに設置されたリアビューディスプレイには、ロールフープ内の広角カメラからの映像が表示される。ドライビングポジションが中央のため、180度を見渡せる左右対称の視界が開けるという。

◆0~100km/h加速2.5秒で最高速は320km/h以上

5.2リットルのV型10気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力840ps、最大トルク66.3kgm。少量生産の削り出しコンポーネントを使用し、1万rpmを超えて回る高回転志向のエンジンだ。エンジンのレスポンスを強化するため、サーキット走行以外には不向きな各気筒独立のバレル式スロットルを採用した。また、完全なギア駆動とし、カムシャフトや補機類を駆動するチェーン、ベルトをなくしている。

7速シーケンシャルギアボックスを組み合わせる。鋳造部とケースが組み合わされた専用設計で、ケースはアルミとマグネシウム製パネルで構成された。これをエンジン後方に搭載し、リアサスペンションはギアボックスケースに取り付けられる。その内部は、ストレートカットギアで、これをカーボン製多板クラッチでエンゲージした。ソフトウェアが制御する完全自動システムのため、ドライバーのクラッチ操作は不要。ピットレーンから発進する際に有効という。車重は1000kg以下で、発生するダウンフォースは1200kg以上。0~100km/h加速の目標タイムは2.5秒、最高速は320km/h以上という。

マクラーレンの量産車としては初めて、エンジンがシャシーの一部を構成している。これは、レーシングカーとしては一般的な手法で、カーボンファイバー製モノコックの後方に、追加のシャシーストラクチャーやサブフレームが不要になるため、軽量化にとって最適、としている。

《森脇稔》

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