フロントガラスのキズ&ヒビ割れを補修する ~Weeklyメンテナンス~

フロントガラスのキズ&ヒビ割れを補修する ~Weeklyメンテナンス~
フロントガラスのキズ&ヒビ割れを補修する ~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

高速道路を走っていて前のクルマが跳ね上げた石がフロントガラスに当たってキズが付いてしまった、これは人ごとではなくかなり身近な出来事だ。そこで今回はフロントガラスのキズ補修について紹介しよう。

トラックの後ろなどを走っていて巻き上がった小石がフロントガラスに直撃して「ビシッ」という嫌な音を聞いたことがあるドライバーも多いのではないだろうか? しかし幸運にもガラスが割れずキズも付かなければ何事もなかったようにその後も運転可能だ。しかしガラスに小さいヒビ割れが起こってしまったらかなり危険だ。キズを放置したままでドライブしていると、キズが拡大して取り返しが付かなくなることがあるのだ。

フロントガラスは比較的強固に作られているが、あくまでも素材はガラスなので飛び石などが当たると割れや欠けが起こってしまうこともある。しかしフロントガラスには合わせガラス呼ばれる、2枚のガラスの間にフィルムを挟んだ構造の特殊なガラスが用いられているので、キズが付いてもバラバラに割れてしまうことはない。キズやヒビ割れが起こっても、普通のガラスのように割れて飛び散ってしまうことはないので、すぐさま危険が及ぶことはないのだ。

しかし最初は小さなヒビ割れであっても、走行していくうちにガラス面にストレスが掛かりヒビ割れがどんどん拡がっていくこともある。あまりにヒビ割れが大きくなると補修が不可能になり、ガラス交換になってしまうので大きな出費になってしまうので要注意だ。

筆者も実際にワインディングで飛び石の直撃を受けてガラスに小さなヒビ割れが起きたことがある。小さなヒビ割れだったこととドライブ先だったこともあり、そのまま走行していたところ徐々にヒビ割れが大きくなり、ついにはガラスの端の方までヒビが広がってガラス交換を余儀なくされたことがあった。こうなってしまわないためにもフロントガラスにキズが付いてしまったら、できるだけ早く補修を行っておきたい。ガラスのキズの場所やサイズによっては車検がパスしなくなるケースもある。“ガラスのキズ程度”と甘く見ずにしっかり対処しておきたいところだ。

ガラス補修は専門の業者にオーダーして補修してもらう方法に加えて、補修キットを用意してDIYで補修する方法がある。小さなキズでDIYで済ませたいユーザーは後者を選んでも良いだろう。ただしDIYなので自己責任になるので要注意だ。とは言っても、補修キットにはかなり精度の高いモデルが各メーカーからリリースされているので、カー用品店をのぞいて使いやすそうなキットを選んでみると良いだろう。

ガラスのキズ補修の概要としてはキズ部分をキレイに清掃してゴミを除去した後に、キズ部分に専用の樹脂を流し込んで硬化させる。完全硬化したらはみ出した部分をカミソリなどを使ってカットするという手法だ。ガラス補修は何度も作業をする可能性は低いので作業に慣れることは難しいので、あくまでも素人にも使いやすいキットを用意して慎重に作業するしか成功の秘訣は無さそうだ。DIY作業なので完璧に元通りに補修すると考えず“キズ口を拡大させない”方向性だと割り切って作業すると気が楽だろう。

先にも紹介したが、ある程度大きなキズになるとプロの業者にオーダーしても補修不可になる。その場合にはフロントガラスを交換することになる。これはかなりの出費になることを覚悟しなくてはいけなそう(ガラスだけで数万円~10数万円など、車種やガラスの種類によってかなりの開きがある。ここに交換工賃が更に加わる)。そうなった場合には車両保険の活用を考えても良いだろう。自分の契約している保険でガラスの交換がカバーできることを確認したら、次年度以降の保険料の値上がり分と免責を計算して保険を使った方が有利なのか/修理代を自費負担した方が有利なのかを判断しよう。

このようにフロントガラスのキズやヒビ割れは何かと面倒で出費も伴うことが多い。そのため自己防衛の手段としては高速道路を走行する際には荷台からパラパラと砂や小石が落ちてきそうなトラックの後ろを走らないことぐらいしか心がけようがないのも事実だ。小さなキズやヒビ割れが発生したら、そのままにしておかず、キズが拡大しないように早めに補修することを心がけると良いだろう。

土田康弘|ライター

デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。


《土田康弘》

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