e-Mobility普及のための課題と解決策とは - 日本電動化研究所 和田憲一郎氏[インタビュー]

e-Mobility普及のための課題と解決策とは - 日本電動化研究所 和田憲一郎氏[インタビュー]
e-Mobility普及のための課題と解決策とは - 日本電動化研究所 和田憲一郎氏[インタビュー]全 3 枚

自動車メーカーにてBEVの開発責任者を経験し、急速充電CHAdeMO協議会の幹事メンバーとしても活動した日本電動化研究所 代表取締役の和田憲一郎氏を講師に迎えて、9月22日にオンラインセミナー「e-Mobilityが切り拓く新時代 ~車両普及のための課題と解決策とは~」が開催される。和田氏にセミナーで取り上げるテーマのうちの一部を取り上げて聞いた。

【セミナー概要】


1.世界のe-Mobility(BEV、PHEV等)の現状と将来動向
2.充電インフラの現状と将来動向
3.どのような課題が存在するのか
4.課題解決のヒントは
5.質疑応答

世界的にハイブリッド枠は減少する傾向があるのではないか

---:それでは、セミナーについてお聞きしていきたいと思います。まずBEV/PHEVの大枠の動向としては、各国が2035年をひとつの期限として、目標値を決めて動き出したところですね。

和田:そうですね。世界でも特に厳しいのが欧州で、欧州委員会のFit for 55 packageでは、内燃機関車は2035年に新車販売を禁止するということが、本年6月の欧州理事会により決定されました。

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2035年内燃機関全廃の議論では、2035年に対して、もっと早めよう、もしくは猶予を持たそうと多様な意見があったようですが、最終的には欧州委員会の提案どおり2035年に落ち着いたようです。またe-fuelもドイツを中心に提案が出されたのですが、時期尚早との意見が出て、2026年に再評価する形になりました。

---:なので選択肢は事実上BEVとFCEVとなりましたね。

和田:そうですね。e-fuelは2026年に再評価となりました。将来の企画を考えると、例えば2030年にエンジン車販売と言っても、新車販売禁止時期が迫っており、企画の面で成り立たないように思えます。

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EV進化のカギはサーマルマネジメント

---:BEVの技術開発動向についてもセミナーではお話を聞けるようですね。

和田:はい。BEV開発の鍵ということで、私が開発責任者をやっていた経験からエネルギーマネジメントとサーマルマネジメントが重要です、という話をしたいと思います。

今回のインタビューはセミナーで取り上げるテーマの一部について聞いたものだが、このほか中国で激化するe-Axleの開発競争で劣勢を強いられる日系メーカーの話題や、クルマだけではなく大型の商用車や建設機械、船舶にも波及している電動化の波についても話が及ぶ予定だ。

セミナーの申込はこちらから。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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