[車内で音楽は何で聴く?]AV一体型ナビもあなどれない

「AV一体型ナビ」をソースユニットとして活用しているオーディオカーの一例(製作ショップ:Kサウンド<広島県>)。
「AV一体型ナビ」をソースユニットとして活用しているオーディオカーの一例(製作ショップ:Kサウンド<広島県>)。全 5 枚

クルマの中で音楽を聴くとき、システムの最上流に位置する「ソースユニット」には何を使っているだろうか。昨今は選択肢がさまざまある。当特集ではその1つ1つについて、利点や賢い使い方を検証している。今回は、「AV一体型ナビ」について考える。

◆「AV一体型ナビ」ももちろん、「ソースユニット」としても力を発揮!

これまでは、スマホを活用する場合について考えてきた。というのも、現代カーオーディオにおいての「ソースユニット」の本命はズバリ、スマホだからだ。

しかしながらその他の選択肢もいくつかある。なので今回からは、それらについて考察していく。というわけでまずはこちら、「AV一体型ナビ」にスポットを当ててみる。

さて、これまで説明してきたように、最新の「AV一体型ナビ」はスマホとの連携力に磨きがかけられている。つまり、「スマホありき」という側面が強めだ。結果、今や一部の超ベーシック機を除きほとんどの機種にBluetooth対応が広がっている。またミドルグレード以上のモデルの多くがHDMI入力端子も持っている。そしてさらには、「Apple CarPlay」と「androidauto」に対応している機種もある。

しかしその一方で「AV一体型ナビ」自体ももちろん、「ソースユニット」としてあなどれない能力を持っている。

まず、ラジオや地デジを楽しんでいるドライバーは多い。スマホを繋げていても、ラジオを聴きたくなることも結構ある。そのときには、「AV一体型ナビ」が「ソースユニット」として機能する。

そして、音楽を聴こうとするときにも「AV一体型ナビ」は活躍可能だ。特に、自宅のパソコンに楽曲データを大量に溜めてある場合には、それらをスマホにて持ち込んでも良いのだが、USBメモリーやSDカードに入れて車内に持ち込んでも案外便利に活用できる。

「ハイレゾ音源」の再生が可能な「AV一体型ナビ」の一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。「ハイレゾ音源」の再生が可能な「AV一体型ナビ」の一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。

◆USBメモリーやSDカードを「プレイリスト」的に活用すると楽しい!

で、USBメモリーやSDカードで音楽を車内に持ち込む場合には、それらを「プレイリスト」的に活用すると楽しめる。

例えば、好きな曲を可能な限り大量に入れておきそれをシャッフル再生すると、長距離ドライブのときに常に好きな曲だけが流れてきて、しかも同じ曲が何回も再生されることもない。

そしてさらには、メモリーごとでテーマを決めて曲を入れておいても面白い。例えば、女性ボーカル特集とか、夏に聴きたい楽曲集とか、気分を上げたいときに聴きたい楽曲編というように。もちろんスマホで音楽を聴くときにも「プレイリスト」を活用できるが、メモリーを差し替えるだけの方がやりやすい、というドライバーもいるはずだ。

また、自宅のパソコンに「ハイレゾ音源」をたくさん所有しているという場合にも、メモリーにて音楽を持ち運びすると便利だ。なお昨今は、「ハイレゾ音源」の再生を可能としているAV一体型ナビ」が多くある。そうであれば外部機器を繋いで聴くよりも、「AV一体型ナビ」にてメモリーからダイレクトに楽曲データを読み込んだ方が状況的にシンプルだ。結果、音質面でも有利に働く場合も多い。

ロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CQ912-DCロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CQ912-DC

◆「ソースユニット」として特別な能力を発揮するモデルがある!?

ところで、「ソースユニット」として特別な能力を携えた機種が1つある。それは、カロッツェリアの『サイバーナビ』だ。当シリーズの各機(車種専用モデルは除く)には、以下の2つの特別な機能が搭載されている。1つが「ストリーミングビデオ」で、もう1つが「レコーダーアクセス」だ。

それぞれがどのような機能なのかを説明していこう。まず「ストリーミングビデオ」は、『サイバーナビ』内に搭載されているブラウザにてネットサーフィンを行えるというものだ。なので、スマホをミラーリングしてYouTubeを観るよりも便利にこれを楽しめる。すべての操作を画面上にて行えるからだ。

そして「レコーダーアクセス」とは、自宅のブルーレイレコーダーと繋がれる機能だ。なのでこれを活用すると、自宅のレコーダーに録り溜めてあるテレビ番組を観られて、さらにそのレコーダーがBSやCSに繋がっていればそれらの番組もリアルタイムで観られる。車載機器で観られるテレビ番組は地デジだけと相場は決まっていたのだが、『サイバーナビ』ではその常識が覆る。

なお『サイバーナビ』では、クルマ用の新通信サービス『docomo in Car Connect』が使えるので、それを活用する場合には通信量を気にせずネットと繋がれる。その点でもアドバンテージを発揮する。

今回は以上だ。次回は市販ディスプレイオーディオの「ソースユニット」としてのポテンシャルについて考察する。乞うご期待。

《太田祥三》

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