三菱ふそう『eキャンター』、欧州仕様は日本を上回る42種類のバリエーションを展開…IAAトランスポーテーション2022

三菱ふそう『eキャンター』欧州仕様(IAAトランスポーテーション2022)
三菱ふそう『eキャンター』欧州仕様(IAAトランスポーテーション2022)全 39 枚

三菱ふそうトラック・バスは、ドイツ・ハノーバーで19日に開幕した商用車の見本市「IAAトランスポーテーション2022」で、日本で先行して発表された電気小型トラック(EVトラック)『eキャンター(eCanter)』の欧州仕様を公開した。日本以上の幅広いラインアップで、欧州の多様な輸送事情に応える。

詳細画像:三菱ふそうの電気トラック『eキャンター』欧州仕様

日本を上回る42種類のバリエーションを展開

三菱ふそう『eキャンター』欧州仕様(IAAトランスポーテーション2022)三菱ふそう『eキャンター』欧州仕様(IAAトランスポーテーション2022)

eキャンターは、ダイムラー・トラックグループ初の量産型EVトラックとして、2017年に発売。およそ5年間にわたり約450台が日本、欧州、北米、オーストラリアやニュージーランドで活用された。このモデルは実証試験的な意味合いが強かったが、600万kmもの累計走行距離から得られた知見をフィードバックすることで次世代モデルは大きな進化を果たした。

今回発売したeキャンター次世代モデルの欧州市場向け車両は、日本向けの27種類以上、42種類のバリエーションを取り揃え、より多様な用途に対応する。この多彩なバリエーションは、前モデルでの要望が最も高かったもののひとつだという。動力取り出し装置「PTO(Power Take Off)」を搭載することで、建設業を支援するレッカー車やダンプ車、リアクレーン車の設定が可能となり、従来のディーゼルトラックと同様の使い勝手を実現した。また欧州では、車両総重量(GVW)4.25トンから8.55トン、ホイールベースは6種類から選択することができる。

三菱ふそうトラック・バスのカール・デッペンCEO三菱ふそうトラック・バスのカール・デッペンCEO

新しいモジュール式バッテリーコンセプトの採用により、ホイールベースに応じたバッテリーを選択することで様々な走行距離に対応する。具体的には航続距離70kmの「S」、同140kmの「M」、同200kmの「L」の3種類となる。従来モデルと同様に、AC充電とDC急速充電に対応する。

欧州仕様車には、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5(ABA5)」、被害軽減ブレーキ機能を有する巻き込み防止機能「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」を新規搭載。運転時の死角になりやすい車両の右側を監視して、右折巻き込み事故(編集部注:欧州は右側通行)のリスクを低減し、衝突時の被害を軽減する。

また、車両の販売だけでなく、顧客のビジネスの電動化に必要な「eモビリティソリューション」も提供する。EVトラックならではの運行方法や、充電インフラ情報、ファイナンスなどをワンストップで提供することが可能になるという。

欧州での販売は、2022年第4四半期の開始を計画しており、量産開始は2023年を予定している。

三菱ふそう『eキャンター』欧州仕様のバッテリー三菱ふそう『eキャンター』欧州仕様のバッテリー

日本が皮切りとなったeキャンター次世代モデルの投入は、今後数年間で新規市場となる台湾、インドネシア、チリ、シンガポール、香港にも導入をする計画。これらの市場拡大計画は、三菱ふそうとダイムラートラックが今後数十年にわたり、バッテリー式電気車両(BEV)や水素を燃料とした燃料電池車(FCV)に移行するにあたっての戦略的な計画のひとつ。2039年までに欧州、日本、北米の主要3市場で全ての新型車両を CO2ニュートラル(燃料タンクから走行時まで)化することを掲げている。

《宮崎壮人》

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