メルセデスベンツ『EQS SUV』、航続は最大671km…欧州発売

メルセデスベンツの最上位SUV『GLS』のEV版

「EQS 580 4MATIC」グレードのツインモーターは最大出力544hp

メルセデスベンツのデザイン哲学を反映

メルセデスベンツ EQS SUV
メルセデスベンツ EQS SUV全 10 枚

メルセデスベンツは9月29日、新型EVの『EQS SUV』(Mercedes-Benz EQS SUV)を欧州市場で発売すると発表した。

◆メルセデスベンツの最上位SUV『GLS』のEV版

EQS SUVは、メルセデスベンツの最上位SUV『GLS』のEV版に位置付けられる。『Sクラス』のEV版の『EQS』とともに、EVブランドの「メルセデスEQ」のフラッグシップモデルとなる。

EQS SUVは、メルセデスベンツSクラスの車格を備えたフルサイズ電動SUVだ。室内は3列シートで、最大7名が乗車できる。ボディサイズは全長5125mm、全幅1959mm、全高1718mm。全高はセダンのEQSよりも、およそ200mm高い。3210mmのホイールベースは、EQSと同数値だ。

バッテリーの充電は、出力22kWのチャージャーで約5時間。出力200kWの急速チャージャーを利用すれば、250kmの航続に必要なバッテリー容量を、およそ15分で充電できる。

メルセデスベンツ EQS SUVメルセデスベンツ EQS SUV

◆「EQS 580 4MATIC」グレードのツインモーターは最大出力544hp

欧州での発売当初、「EQS 450 +」と「EQS 450 4MATIC」、「EQS 580 4MATIC」の3グレードが設定される。2WD(後輪駆動)のEQS 450 +は、リアアクスルに電動パワートレインの「eATS」を搭載する。4WDの「4MATIC」となるEQS 450 4MATIC とEQS 580 4MATICでは、フロントアクスルにもeATSがレイアウトされ、ツインモーター仕様となる。

EQS 450 +の場合、モーターは最大出力360hp、最大トルク57.9kgmを発生する。EQS 450 4MATIC では、モーターの最大出力は360hpだが、最大トルクは81.6kgmに引き上げられる。EQS 580 4MATICの場合、前後のモーターは最大出力544hp、最大トルク87.5kgmを引き出す。WLTPサイクルによる100km走行あたりの電力消費量(複合モード)は、EQS 450 +が22.9~18.2kWh、EQS 450 4MATIC とEQS 580 4MATICが24.3~20.2kWhだ。

4MATICには、トルクシフト機能が付き、フロントアクスルとリアアクスルの間で駆動トルクをインテリジェントかつ継続的に配分する。機械式の4WDよりも、優れたレスポンスを可能にしているという。 回生ブレーキは、ステアリングホイールのパドルシフトによって、ドライバーが3段階で調整できる。

エネルギー密度を高めた新世代のバッテリーが搭載される。蓄電容量は107.8kWhとした。1回の充電での航続は、EQS 450 +が最大671km、EQS 450 4MATICが最大610km、EQS 580 4MATICが最大609km(いずれもWLTP計測)に到達する。動力性能は0~100km/h加速が4.6秒(EQS 580 4MATIC)/6秒(EQS 450 4MATIC)/6.7秒(EQS 450 +)、最高速が全車210km/h(リミッター作動)となる

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◆メルセデスベンツのデザイン哲学を反映

メルセデスベンツのデザイン哲学の「Sensual Purity」が、EQS SUVのデザインに反映されている。フロントには、メルセデスEQモデルに共通するブラックパネルが装備された。ブラックパネルの向こうには、センサー、カメラ、レーダーが組み込まれる。LEDのハイパフォーマンスヘッドランプを標準装備。立体的な六角形パターンとデイタイムランニングライトを組み合わせることで、EQS SUVらしい表情を追求している。オプションでライトバンド付きデジタルライトが選択できる。

ドアミラーは、空力や騒音の観点から、ドアパネル部分に取り付けられた。SUVらしいホイールアーチクラッディングは、サイドシルパネルと同様にブラック仕上げ。ランニングボードがオプションで選択できる。これはエアロダイナミクスの面で有利なため、航続にプラスの効果を与えるという。フロントのボンネットは、キャビンエアフィルターの交換などのメンテナンス作業の時だけ、ディーラーで開けることができる。

リアには、最新のLEDテクノロジーを採用したテールランプを装備した。テールライトの内部は、立体的ならせん形だ。ライトバンドとの組み合わせで、メルセデスEQ車らしいライトシグネチャーを生み出す。ホイールアーチライニングのブラック色が、リアバンパーの下部に続く。その下には、ディフューザールックのクロームエレメントが装備され、アンダーボディにはリップスポイラーが装着されている。

《森脇稔》

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