2022年度のグッドデザイン賞に阪急と東京・京都の地下鉄…荷物輸送や買い物列車も評価

創業時から承継されている阪急のマルーンカラー。沿線の象徴としてすっかり定着している。
創業時から承継されている阪急のマルーンカラー。沿線の象徴としてすっかり定着している。全 5 枚

公益財団法人日本デザイン振興会が選定する2022年度のグッドデザイン賞が10月7日に発表され、鉄道事業者では阪急電鉄(阪急)、京都市交通局、東京都交通局、JR東日本グループが選ばれた。

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阪急は「阪急電車のデザイン」が「暮らしの中で人々に愛され、これからも変わらずに存在し続けてほしいと評価されるデザインを顕彰すること」を目的としたグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した。

1910年に開業した前身の箕面有馬電気軌道に登場した1形電車から続くマルーンカラーやマホガニー木目調の車内、ゴールデンオリーブ色の座席が「沿線のイメージを形作り、時代を超えてお客様から愛されてきました」として評価された。

京都市交通局は3月26日から烏丸線で運行を開始した20系が受賞。前面に曲面を多用したエクステリア、京都ならではの伝統色や伝統文様などを活用した雅で華やかなインテリア、レイアウトと色彩で視認性や安全性を向上させた乗務員室、高い床面で乗降の利便を図った点が評価された。

東京都交通局三田線で5月14日から運行を開始した6500形が受賞。簡潔な車体や快適性、合理的な車内設備や空間、保守性をデザインの視点からも考慮した点が評価された。

JR東日本グループは、JR東日本とジェイアール東日本物流が共同で運営している荷物サービス「はこビュン」が受賞した。

これは、新幹線や在来線特急を利用して鮮魚や青果、生菓子といったご当地の産品を高鮮度で輸送するもので、「新幹線の速達性のインパクトを生産地と駅頭で同時に提供している点」「JR東日本グループとして支えようという組織の垣根を超えようという姿」が評価され、大賞候補のグッドデザイン・ベスト100にも選出されている。

なお、鉄道事業者以外では、東京都市大学都市生活学部ユニバーサルデザイン研究室が伊豆急行で実施した「買い物列車~走るスーパーマーケット~」と題した鉄道サービスが受賞しており、地方の買い物難民や経営難に苦しむ地方の鉄道事業者の救済につながる点が評価された。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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