キャデラックの最上位セダン『セレスティック』はEV、航続は483km

600hpのツインモーターで0~96km/h加速3.8秒

55インチサイズのLEDディスプレイ

後席乗員用のパーソナライズされたエンターテインメントモニター

キャデラック・セレスティック
キャデラック・セレスティック全 10 枚

キャデラックは10月17日、新世代のフラッグシップEVセダン『セレスティック』(Cadillac Celestiq)の市販モデルを米国で発表した。

◆600hpのツインモーターで0~96km/h加速3.8秒

セレスティックは、キャデラックブランドの新たなフラッグシップセダンに位置付けられる。セレスティックのベースは、GMが開発した第3世代のEVプラットフォーム「アルティウム」だ。GMの新世代EVプラットフォームは、柔軟性があると同時に、設計や開発にかかる時間を短縮し、顧客の要望に迅速に対応することを可能にした。キャデラックをはじめ、シボレー、GMC、ビュイックの各ブランドのさまざまな車種に、GMの新世代EVプラットフォームは拡大展開される予定だ。

セレスティックのEVパワートレインのモーターは前後に搭載され、システム全体で600hpのパワーと88.5kgmのトルクを引き出す。パワフルなツインモーターは、0~96km/h加速3.8秒の性能を可能にする。

GMが開発したアルティウムバッテリーも採用された。アルティウムは、大容量のパウチ型セルをバッテリーパック内で垂直にも水平にも積み重ねることができるのが特徴だ。これにより、エンジニアは各車両のデザインに応じて、バッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができる。セレスティックの場合、バッテリーは蓄電容量111kWh。1回の充電での航続は483kmに到達する。

◆55インチサイズのLEDディスプレイ

キャデラック・セレスティックキャデラック・セレスティック

セレスティックは、キャデラックブランドの新たなフラッグシップセダンに位置付けられる。ラグジュアリーEVの新しい基準を打ち立てるべく、開発されたセレスティックは、エンジニアリングとテクノロジーを再定義するというキャデラックの取り組みを具体化しているという。

セレスティックの開発において、デザインとエンジニアリングチームは、戦前のV16エンジン搭載の「コーチ」や1957年製の『エルドラド・ブロアム』など、初期のキャデラックセダンの特長だったクラフトマンシップを重視した。セレスティックはキャデラックの伝統の集大成になるという。

セレスティックは、スマートルーフガラスを備えた最初の市販車のひとつになる見通しだ。このスマートガラスでは、各乗員の好みに応じて、ガラスルーフの透明度を設定できる。さらに、55インチサイズのLEDディスプレイを採用する。高解像度の5つのLEDインタラクティブディスプレイと、走行状況の95%で、ハンズフリー運転を可能にする先進運転支援システム(ADAS)、「ウルトラクルーズ」も装備する。

◆後席乗員用のパーソナライズされたエンターテインメントモニター

セレスティックのインテリアは、開放的で広々とした空間を目指した。すっきりとしたデザインに細部にまでこだわったディテールを組み合わせて、他車にはない体験を演出するという。

フロントシートの乗員向けには、ドライバーの注意散漫を軽減するのに役立つアクティブなプライバシー機能を備えたフリーフォームディスプレイを採用する。後席の乗員には、パーソナライズされたエンターテインメントモニターが装備される。前席と後席の間のコンソールディスプレイには、注意散漫を最小限に抑えるために、空調などの設定機能をエンターテインメントディスプレイから独立させている。

キャデラックは、セレスティックは将来のフラッグシップセダンとして、キャデラックのパイオニア精神を具体化し、ラグジュアリーEVの新基準を設定することに焦点を当てていくという。キャデラックによると、高いレベルのクラフトマンシップを追求し、キャビン内の美しい動きの感覚を表現しているという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る