小型商用EVのベクトリクスが東京・新橋に世界1号店オープン…新型車を公開し、展望を発表

i-Cargoの操縦性について説明する山岸CEO
i-Cargoの操縦性について説明する山岸CEO全 15 枚

小型商用EVを手がけるベクトリクスは11月1日、東京・新橋に世界初の専売店となる「東京銀座ギャラリー」を開店。オープニングセレモニーでは、新型車両「i-Cargo(アイ・カーゴ)」を公開。車両のコンセプトや今後のEV戦略を発表した。

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ベクトリクスは1996年にアメリカで設立。電動マキシスクーターのパイオニアとして欧米に展開。その後、ポーランドに本社を移し、2019年から小型商用EV「i-Cargo」の開発を開始した。現在はシンガポールを拠点に、車両デザインはイタリア、パワートレイン開発はポーランドで行っている。生産は、日産自動車との合弁会社である台湾のユーロンモーター。販売とCI管理は日本で行う。

ベクトリクス東京銀座ギャラリーは、世界初の同社の専売店にして、東南アジアの旗艦店となる。日本の利用者の厳しい目での評価を得、コーポレートアイデンティティ(CI)を確立して、ASEAN諸国への展開を目指す。

オープニングセレモニーではi-Cargoを公開し、山岸史明・ベクトリクスジャパンCEOらがコンセプトや今後の展開について紹介。「i-Cargoによって、EVの普及とともに、物流業界で大きな課題となっているドライバー不足解消や再配達による負担増を軽減を目指す」と狙いを語った。

◆i--Cargoで新たなドライバーを創出

同社では、i-Cargoは「バイクでも、クルマでもない、新たなカテゴリーの小型BEV」として位置付け。登録上は側車付き軽二輪、普通免許で運転可能な電動三輪カーゴスクーターだ。

4kWのモーターを2個備え、250cc~400ccのバイク並みのパワーを持っているため、荷物を多く積んでも上り坂をパワフルに登ることも可能。荷台は保温・保冷ボックスの設置や医療用、廃棄物輸送用など幅広いアレンジを想定して作られており、ラストワンマイルと呼ばれる地域内輸送での活用を見込む。

普通免許で運転可能で、運転中も停車中も車両が傾かず、自動車感覚で運転できることから、女性やシニアにも運転しやすく、新たなドライバーの創出に役立つ。

◆交換式バッテリーとサブスクでEVの弱点を解決

i-Cargoのバッテリーは取り外し可能で、家庭用100Vコンセントから充電できるため、特別な充電設備を用意する必要はない。専用充電器で約4時間で満充電になり、80km~100km走行できる。予備バッテリーを用意しておけば、電池一体型の車両と違って、充電の時間を待つことなく、使い続けられるというメリットもある。

同社では、バッテリーはサブスクリクション方式で提供するため、使用や経年による劣化の心配もなし。繁忙期はバッテリーを多く借り、閑散期は減らすという柔軟な対応でランニングコストを抑えることもできる。

固形電池などの新技術や、今後行われるであろうバッテリーの規格統一に対しても、車両の買い替え・借り換えを行わずに対応できるようにするという。

使用済み電池については、シンガポールのスマートファクトリーを中心に、二次利用、三次利用を進めていく予定だ。

◆2025年に向け、自動運転の4輪EVも開発中

同社では、i-Cargoをリース会社や利用する企業とともに、さらに使いやすいものにブラッシュアップしていく予定。直営サービスセンター設置やメンテナンスネットワークの構築、国内の部品供給体制の強化、独自の保険(保険種別は軽二輪)の提供なども計画している。

このほか、2024年に東南アジア向けにフードデリバリーなどに使いやすいEVスクーターを発売する予定。2025年には物流だけではなく、パーソナルモビリティとしての利用も想定した、自動運転機能付きの4輪小型モビリティをリリースする計画。現在、この4輪モデルのプロトタイプ「ForOne Concept(フォーワン・コンセプト)」の製造が完了し、テストを行なっている段階であることも明かした。

なお、i-Cargoは原則、リースで供給する予定。車両の価格は100万円前後、バッテリー1個あたりのリース料金は月額1万円を下回る程度の価格を目安に現在検討を行なっているという。

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