『マツダ6』へ続く良質車、3つのボディで登場した初代『アテンザ』【懐かしのカーカタログ】

マツダ・アテンザ(初代)。写真はハッチバックの「スポーツ」
マツダ・アテンザ(初代)。写真はハッチバックの「スポーツ」全 12 枚

1970年に登場した初代『カペラ』がそのルーツ。日本でもマニアックなユーザーから欧州市場名で「mazda 626」と呼ばれたりした同車の系譜として、今から20年前、2002年に登場したのが初代のマツダ『アテンザ』だった。

初代『アテンザ』の正式な登場は2002年5月。その直前の4月からティザーキャンペーンが張られ、この時からマツダのブランドメッセージ“zoom-zoom”が使われた。新型車としては2000年11月に発売となったSUVの『トリビュート』以来だった。

ボディは3タイプを設定

マツダ・アテンザ(初代)マツダ・アテンザ(初代)

ボディタイプはセダン、スポーツワゴンのほかに5ドアハッチバックのスポーツの全3タイプの設定。いずれもホイールベースは共通の2675mmで、全長はスポーツワゴンのみ4690mmと他の2ボディより20mm長いもの。

ボディカラーでは、5ドアのスポーツにのみカナリーイアローマイカが設定されたほか、スポーツとスポーツワゴンにクラシックレッドが用意されるなど、ボディタイプごとに専用の設定となっていた。

マツダ・アテンザ(初代)マツダ・アテンザ(初代)

インテリアはインパネなど基本は全車に共通。丸型フラップ式エアベント、3連空調ダイヤルなど、この時代のトレンドをソツなく採り入れて仕上げられている。運転席のスライド量(260mm)、リフト量(55mm)やステアリングチルト量(55mm)などがタップリととられているのは、グローバルな市場で展開する車種らしいところ。

『マツダ6』につながる良質で利発的なシリーズ

マツダ・アテンザ(初代)マツダ・アテンザ(初代)

サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リヤがマルチリンク式。ワイドトレッド、低重心を基本にスポーティなハンドリングを実現していた。

搭載エンジンにはオールアルミ製ブロックの4気筒2リットルのほか2.3リットルも用意。2.3リットルにはアクティブマチックと呼ぶシーケンシャルシフト(前/後で-/+とされた)が組み合わせられた。

現在のマツダのセダン系のフラッグシップ『マツダ6』につながる、良質で利発的なシリーズ最初のモデルが、この初代『アテンザ』だった。

マツダ・アテンザ(初代)マツダ・アテンザ(初代)

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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