日産自動車は11月28日、主力のミニバン『セレナ』の新型モデルを発表した。価格はガソリン車が276万円から、e-POWER車が319万円からで、ガソリン車が2023年初めに、e-POWER車が同年春に販売を開始する。
◆国内販売の15%を占める
セレナは1991年に発売した日産の看板車種で、これまでに200万台を売り上げた。ミニバンのカテゴリーでナンバーワンに輝いたこともあり、前モデルの5代目は2018年度に初めて年間販売台数が10万台を超えた。日産の国内の新車販売台数のうち約15%を占め、トヨタ自動車の『ノア』、『ヴォクシー』を相手に激しい販売競争を演じている。
6代目となる今回のモデルは、星野朝子執行役副社長によると「技術の日産ならではの先進技術を搭載して進化したクルマ」とのことで、最上位グレードの「ルキシオン」は、ミニバンで初となる高速道路での手放し運転が可能な自動運転機能を搭載した。
また、開発責任者の黒田和宏チーフビークルエンジニアは「共働き世帯が増加し、子供たちも塾や習いごとをして、家族全員が忙しい毎日を過ごしている。だからこそ、限られた家族一緒の貴重な時間を思いっきり楽しみたい、というニーズが高まると考えた。令和の家族のために、ロングドライブも日常も楽しめるミニバンナンバーワンを目指そうと開発した」と話す。そのために、「疲れにくくて酔いにくい」クルマに仕上げたそうだ。
さらに日産自慢のe-POWERも第2世代へと進化し、パワーアップしたモーターと最先端の制御技術を組み合わせた、セレナ専用のe-POWERユニットを搭載した。これによって、エンジンの作動音を抑制するとともに、よりパワフルで気持ちのよい加速性能を実現した。