アバルト『パルス』、「ポイズンモード」で最速のコンパクト SUVに…ブラジル発売

「T270ターボ」エンジンは最大出力185hp

引き締められた足回り

ポイズンモードではステアリング特性などが変化

アバルト・パルス
アバルト・パルス全 10 枚

アバルトは11月22日、ブランド初のSUVのアバルト『パルス』(Abarth Pulse)をブラジルで発売した。

◆「T270ターボ」エンジンは最大出力185hp

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同車は、フィアットの南米市場向け新型コンパクトSUVの『パルス』をベースに、高性能化を図ったモデルだ。ブラジルでは、『スティーロ』(2001~2007年)、『500』に続く第3のアバルトとなる。

アバルト・パルスには、ブラックアウトされた専用ハニカムグリル、フロントバンパーの赤いアクセント、ボディサイドのアバルトのデカール、リアのアバルトエンブレムなどが採用されている。室内には、アバルトの特長的なレッドカラーを標準装備。ブラックエコレザーを使った専用シートをはじめ、アームレスト、ステアリングホイールには、シフトノブと同じステッチ加工が施されている。

パワートレインは、「T270ターボ」と呼ばれる1.3リットル直列4気筒ターボエンジンだ。ガソリンに加えて、エタノールなどのアルコールを燃料として走行できるフレックス燃料車となる。最大出力は185hp、最大トルクは27.5kgmを引き出す。エタノール使用時には、0~100km/h加速7.6秒、最高速215km/hの性能を可能にした。アバルトによると、ブラジルで最速のコンパクト SUVになるという。

◆引き締められた足回り

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サスペンションは、スプリングとショックアブソーバーのレートを最大で13%引き締めて、安定性と操縦性の向上を図った。フロントサスペンションはレイアウトを一新し、スタビライザーバーを大型化して安定性を向上。リアアクスルのねじり剛性も15%引き上げられた。ボディのロールも10%抑えられている。

17インチのアルミホイールとタイヤを装備することで、安定性と路面追従性が向上した。よりダイレクトで正確な新しいステアリングシステムも装備されている。ブレーキシステムも、アバルトの哲学に沿って大容量化された。新設計のデュアルスポーツエキゾーストは、チューニングよって、アバルトらしい躍動的で刺激的なサウンドを実現した、と自負する。最低地上高は217mmとし、SUVらしい視界の良さを確保している。

スポーティさと快適性を重視した「ノーマル」、多用途性と個性を重視した「マニュアル」、そしてスピードとパワーアップしたレスポンスとドライビングプレジャーが特長の「ポイズン」の3種類のドライビングモードが切り替えられる。中でも、ポイズンモードでは、特別なスロットルマップにより、ノーマルモードと比較して、 6割の時間で同じ速度に達することができるという。

◆ポイズンモードではステアリング特性などが変化

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ポイズンモードは、ステアリングホイールのボタン操作で起動する。ポイズンモードでは、ステアリング特性が変化し、よりタイトなドライビングが可能になり、高速走行時の安定性が引き上げられる。ダイナミック・トルク・ベクタリング・システムは、コーナリング中にトルクを各車輪へ最適に分配し、車両のコントロール性能を高める。

ステアリングホイールには、「バタフライ・ギアシフト」と呼ばれるパドルシフトを装備した。これにより、簡単な操作でギアを変更することができる。

また、スポーティなシフトレバーを備えており、ブレーキング中のシフトチェンジと自動ギア減速を可能にした。これにより、エンジンブレーキと再加速時に、最適なギアの選択を支援する。トラクションコントロールとスタビリティコントロールの介入も抑えられ、よりスポーティなドライビングエクスペリエンスを可能にした、としている。

《森脇稔》

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