女性プロドライバーの戦い…GR86/BRZ CupからSUPER GTを目指す

GR86/BRZ Cupで戦う翁長実希
GR86/BRZ Cupで戦う翁長実希全 20 枚

予選で1秒の間に20台近くがひしめき合う熾烈な戦いを繰り広げるGR86/BRZ Cup。その激しいレースからSUPER GTを目指す女性プロドライバーのが翁長実希だ。2022年シーズンは苦戦をしたが、来シーズンに向けてチャレンジを続ける。

新型『GR86』と『BRZ』にモデルチェンジが行われ、2022年7月に開幕したGR86/BRZ Cup。今年は車両デリバリーが遅くなった関係で、開幕が7月の富士スピードウェイとなった。その後第2戦スポーツランドSUGO、第3戦十勝スピードウェイ、第4戦鈴鹿サーキット、そして1大会2レースとなる最終戦の第5・6戦の岡山国際サーキットが行われた。

プロフェッショナルシリーズとクラブマンシリーズの2つのシリーズが行われ、SUPER GTやスーパーフォーミュラなどで活躍する、プロレーシングドライバーが多く参戦するのがプロフェッショナルシリーズだ。

今シーズンそのプロフェッショナルシリーズで唯一女性ドライバーとして走るのが翁長実希。クラブマンシリーズには女性ドライバーは多く参戦している中で、プロフェッショナルシリーズに挑戦する理由は、「目指すはGTドライバー。そのためのドライビングテクニックや車両セットアップ能力、メンタルを強くするため」と語る。

今シーズンから新しくなったGR86/BRZ。プロフェッショナルシリーズはマフラーやサスペンションなどの変更も可能となる。タイヤもマルチメイクとなりブリヂストン、ダンロップがしのぎを削るなか、翁長はネクセンタイヤで今シーズン挑んでいる。

ネクセンタイヤは4年前から86/BRZレースに参戦しながら着実にタイヤの性能をあげており、昨シーズンや今シーズンも上位に名前を刻むほど成長している。開発を担当するチームだけでなく、ユーザーチームとして翁長のマシンをメンテナンスするキムインターナショナルはネクセンを選んだ。

翁長は今までインタープロト、競女、スーパー耐久、JAF-F4など多くのカテゴリーを経ており、より上を目指すところでプロドライバーが多く参戦するGR86/BRZ Cupに挑んでいる。

GR86/BRZ Cupの岡山大会の第5戦は予選34位決勝33位。第6戦は予選35位決勝30位と後方での戦いとなった。

「今シーズンはサスペンションも変更できたり、タイヤもマルチメイクで戦っているなかで、ネクセンも良い時もあれば悪い時もありました。全体的に速さが足りないところもあります。チームとして車両のセットアップもいろいろ試してみましたが、ちょっと足りなかったところがありました」とレースを振り返る。

「他のカテゴリーで乗ってきた分、いろいろ経験はあるつもりですが、ワンメイクはタイヤの内圧、サスペンションのセットアップ、エンジンの暖め方など本当に細かい部分の積み重ねが重要というのがわかりました。この悔しいままでは終わりたく無いので来シーズンに向けて変更できるところは変えて、新たにチャレンジしていきたいです」と来シーズンに向けて闘志を燃やしていた。

翁長自身は競女シリーズで、今シーズンシリーズランキングトップを走り、今週末行われる最終戦でチャンピオン獲得を目指しているほど、決して遅いドライバーではないだけに来シーズンでの戦いに注目したい。

《雪岡直樹》

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