グランプリはダイハツ『ハイゼットトラック』が受賞…オートカラーアウォード2022

ダイハツ ハイゼットトラックとCMFを担当した里舘ひなのさん
ダイハツ ハイゼットトラックとCMFを担当した里舘ひなのさん全 37 枚

一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)はオートカラーアウォード2022を開催し、ダイハツ『ハイゼットトラック』がグランプリを獲得。ホンダ『HAWK 11』が特別賞を獲得した。

オートカラーアウォードは公道を走ることが可能な全ての乗り物をモビリティと捉え、今後ますます進化を遂げていく様々な乗り物と、カラーデザインの未来を見据え、技術力、デザイン力、そして他業界への影響力が高い企業が競う場として回を重ねてきた。

オートカラーアウォードには、2つのカテゴリーの審査委員がいる。まず、12名の自動車色彩分科会審査委員、そして3名のオートカラーアウォード審査委員で、グランプリの選出は、自動車色彩分科会審査委員、オートカラーアウォード審査委員の得点の合計により決定。各審査員は、“今年最も魅力的なカラーデザインは”をテーマに、市場に影響を与えたか、モビリティのカラーデザインとして企画や発想が優れているか、デザインの企画や発想が他業種の手本となりうるか、従来にない色に挑戦して成果を上げているかなどを基準として、プレゼンテーション及び実車を審査した。

◆11社20台がノミネート

カワサキ650RS…キャンディエメラルドグリーン / メタリックムーンダストグレー×エボニー
テーマ:「引きつける色」と「引きたてる色」

スズキ・アルト…エクステリアはソフトベージュメタリック ホワイト2トーンルーフ、インテリアはブラック×ネイビーインテリア
テーマ:FOR ALL OF JAPAN~ベーシックカーCMFの極意~

スズキGSX-S1000…グラスマットメカニカルグレー / GSX-S1000GT…リフレクティブブルーメタリック
テーマ:リアルな非日常、憧れ体感CMF

スバル・レガシィアウトバック・リミテッドEX…エクステリアはブリリアントブロンズ・メタリック、インテリアはタン / レガシィアウトバック X-BREAK EX…エクステリアはオータムグリーン・メタリック インテリアはダークグレー
テーマ:人と自然に寄り添う、OUTBACKの継承と進化

ダイハツ・ハイゼットトラック…エクステリアはアイスグリーン / ファイアークオーツレッドメタリック / オフビートカーキメタリック、インテリアはブラック
テーマ:CMFの力で“はたらく”をもっと楽しく、快適に!

トヨタ・シエンタ…エクステリアはアーバンカーキ、インテリアはカーキ / エクステリアはスカーレットメタリック、インテリアはフロマージュ
テーマ:Emotive life tool - 日常を彩り、愛着が湧くちょっといいモノ -

日産フェアレディZ…エクステリアはイカズチイエロー/スーパーブラックの2トーン、インテリアはブラック
テーマ:The Z lies within the Z. “Tradition with Modern Technology”

日産サクラ…エクステリアはホワイトパール/チタニウムグレーの2トーン、インテリアはプレミアム
テーマ:REACH THE END OF THE HORIZON-新しいライフスタイルを広げるシックなEVアンバサダー

ホンダZR-V…エクステリアはノルディックフォレスト・パール、インテリアはマルーン
テーマ:異彩解放 GLAMOROUS × ELEGANT

ホンダHAWK 11…パールホークスアイブルー×ベータシルバーメタリック
テーマ:Silence & Intense

マツダCX-60…エクステリアはリジウムホワイトプレミアムメタリック、インテリアはピュアホワイト
マツダ6 20th Anniversary Edition…エクステリアはアーティザンレッドプレミアムメタリック、インテリアはタン
テーマ:ブランド深化の追求 “独創的アイディアと匠技が織りなす 新たな挑戦”

三菱eKクロスEV…エクステリアはミストブルーパール×カッパーメタリック、インテリアはライトグレー
テーマ:KEI EV New Lifestyle- EFFORTLESS CHIC

ヤンマーViO55…エクステリアはヤンマープレミアムレッド、インテリアはヤンマーネイビーグレー
テーマ:コーポレートカラーを活用したグローバルブランディング

◆軽トラックの概念を変えた

グランプリはダイハツ・ハイゼットトラック「CMFの力で“はたらく”をもっと楽しく、快適に!」が受賞した。

ダイハツ・ハイゼットトラック:ファイアークオーツレッドメタリックダイハツ・ハイゼットトラック:ファイアークオーツレッドメタリック

オートカラーアウォード審査委員のクルツ代表取締役インダストリアルデザイナーの島村卓実氏は、「今回のノミネート作品を見渡し、日の当たらない世界のカラーリングもあるのではないかと考えた。ダイハツは以前もトラックで色を提案しており、その時の評価の先に新しい色がまたできている。そしてさらに進化しシートの一部に泥跳ねを気にせずに使える素材にしたり、シートの端が破れにくい縫製にしたりと、緻密なフィールドワークをしないとできない仕様だ。見事に調査し、意見を聞き取り、課題を見つけて、その回答を見つけている。内外装カラーも含めて新しい軽トラックの概念を変えた」と講評。

同じく審査委員のグッドアイデア代表取締役の松田朋春氏は、「社会に最も良い影響を与えるデザインはなんだろうと考えた時に、今回の軽トラックのデザインはすごく良いと考え、私も推した。自分のメモに愛による進化と書いたのだが、軽トラはこんなものだという典型感がある。それをユーザーに対する愛情や、クルマに対する愛情が、もう1段進歩させたんと感じ、そこが良かった」と評価した。

◆乗ってみたい、素敵なデザイン

特別賞はホンダHAWK 11「Silence & Intense」が受賞。

ホンダ HAWK11とCMFを担当した桂川碧さんホンダ HAWK11とCMFを担当した桂川碧さんホンダ HAWK11 パール ホークスアイ ブルー×ベータ シルバーメタリックホンダ HAWK11 パール ホークスアイ ブルー×ベータ シルバーメタリック

島村氏は、「コロナ禍の中で外に出ていけない、行きたくても行けない時代が続いている。その中で、HAWK 11は見ただけで色がシンプルに迫って来て、星空の中だったり朝もやの中を走ると多分気持ちいいだろうなというのが、カラーリングを超えたところで感じた。非常にこのバイクに乗ってみたいと思わせた」とその印象を語る。

松田氏は、「格好良かった。(どういうところを走るイメージかなどの)風景の話は、五感で感じる心情の代表選手。ユーザーに合わせるというよりは、ユーザーがまだ持てていないイメージ、輪郭を作るような仕事だと思う。それがすごくはっきりした形で表現されていた。そして、それをやり遂げたのは、チームの心意気だけみたいなところが多分あり、心細い思いもあったのではないか。それでもデザインには勇気がすごく大事で、そのことが形になったとすごく感じた。素敵なデザインだと思う」とコメントした。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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