クルマ女子会に潜入!女性ポルシェオーナーに聞いた「ポルシェに乗る理由」

1991年式のポルシェ911カレラ2をお母さまから譲り受けたサフランさん
1991年式のポルシェ911カレラ2をお母さまから譲り受けたサフランさん全 12 枚

女性のカーオーナーを応援する『beecar』(ビーカー)主催の女子会が12月に開催されました。これはマイカーを愛する女性のための車女子会。彼女たちがマイカー愛に目覚めた理由はさまざまです。そこで今回は参加者の中から2人の女性オーナーをピックアップして、彼女たちが車を愛車と呼ぶにいたった理由に迫ります。

◆マイカーを愛する、22台、22名の女性カーオーナーが大集合

ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京で開催されたbeecar(ビーカー)主催の「素敵な車女子会」ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京で開催されたbeecar(ビーカー)主催の「素敵な車女子会」

女性カーオーナーを応援するビーカー主催の「素敵な車女子会」が、千葉県木更津市にあるポルシェ・エクスペリエンスセンター東京で開催されました。集まった女性は22名、22人で、全員がマイカーを愛してやまない女性カーオーナー。

こちらの施設はさまざまなドライビングプログラムが用意されていて、ポルシェに乗って、約2.1kmの専用コースでドライビングスキルを磨くことができる場所。またドライビングシュミレーターやカフェ、レストランなどもあるので、誰でも気軽にドライブスポットとしても立ち寄ることができる場所としても注目を集めています。

ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京の施設内にはポルシェの展示車両を見ることができる。ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京の施設内にはポルシェの展示車両を見ることができる。

ビーカーの車女子会の目的は大きく3つ。1つはマイカーを愛する者同士の交流、2つめに彼女たちのカーライフを紹介することで、まだ愛車と呼べる車に出会っていない方々に運命の1台と出会うきっかけになってほしい、そして3つめが、マイカー愛を広げることで安全運転の訴求につなげていきたい。そんな目的はあるものの、女子会自体は堅苦しい雰囲気は一切なく、女性同士で集まってランチを食べる感覚で気軽に交流することができるのがビーカー車女子会の特徴です。

◆車好きというよりは、マイカー好き。インスタに愛車との思い出を記録する

午前中は駐車場で各人のマイカー紹介。スポーツカーからSUV、コンパクトカーまでいろんな車が集まりました午前中は駐車場で各人のマイカー紹介。スポーツカーからSUV、コンパクトカーまでいろんな車が集まりました

昔は車好き女子と耳にすると、少しマニアで、カスタムカー主流の印象があったかと思いますが、近ごろは車に詳しくないけれどマイカーが好きという女性が増えています。とくにインスタグラムが定番になってからは、マイカー専用のアカウントを作る方も多く、四季折々の風景と愛車の写真や、車内でお気に入りの小物、飲み物、ネイルアートなど、オーナーと車との日常のワンシーンを写真で紹介するなど、愛車との思い出の記録としてインスタを活用されている方が増えました。

ビーカーメンバーも「マイカーが好き!」と公言している方が大多数。マイカーと出かけた先や美味しいモノの話しからオシャレの話まで、会話の内容はよくある女子会と変わりません。ただひとつ他の女子会と異なることは、マイカーへの愛情。この1つの大切な共通点があると、世代や車種が異なっても話題は尽きません。

新旧の車がそろうのもビーカー女子会の楽しいところ。初めましての2人もさっそく意気投合。新旧の車がそろうのもビーカー女子会の楽しいところ。初めましての2人もさっそく意気投合。

今回集まった車種は、アルファロメオ『MiTo』、フィアット『500C』、アバルト『595コンペティツィオーネ』、フェラーリ『カリフォルニア』、ルノー『ルーテシア』、『DS 3 R』、MINI、ジープ『ラングラー』、AMC CJ7、日産『パオ』、VW『タイプ1』など、現行車から旧車までバラエティ豊かな車、オーナーが集まりました。全員を紹介したいところですが、今回は開催地にちなんで、車女子会に参加されたポルシェの女性オーナーを紹介しましょう。

◆7か月待ちわびて相棒に、『マカンT』に走りの楽しさ教わる

「ほぼ一目ぼれ」だったという「マカンT」オーナーのMAKIさん「ほぼ一目ぼれ」だったという「マカンT」オーナーのMAKIさん

まず一人目が、2022年2月17日に発表されたポルシェのコンパクトSUV『マカンT』オーナーのMAKIさん。彼女がマカンTをオーダーしたのは発売されてから2日後。1年ほど前から、SUVに乗り換えたくてあれこれ探していたものの、なかなかこれだと思う車と出会えなかったそう。ところがマカンTが登場するというメールを受け取り、すぐにディーラーへ実車を見に行った。

「見た目のデザイン、サイズ感を見てすぐにこれだと思いました。ほぼ一目ぼれです」。この即断即決が運命の分かれ道。オーダーしたディーラーでは彼女が1番手で2番目に予約された方はいまだに車が届いていないとのこと(11月時点)。彼女も約7か月もの間待ちわびて手に入れた。『911』や『718』などの2ドアスポーツモデルに使われていた「T」の称号がついていることも購入の決め手になったひとつ。

「走りは本当にキビッキビ(笑)重めのハンドルは少し切っただけでぐんとよく切れる。小回りが効くから駐車場や狭い道でも扱いやすいんです。もちろん、高速道路でも快適。加速も申し分なく運転が楽しくなりました」

ポルシェ マカンTのマイアミブルーカラーのシートベルトポルシェ マカンTのマイアミブルーカラーのシートベルト

そして彼女のもうひとつのお気に入りがマイアミブルーカラーのシートベルト。「シートベルトの色を変えただけで車内に差し色が加わりインテリアが楽しくなりました。子どもたちにも好評で、こちらがシートベルトしなさいと促さなくても自ら装着してくれるようになりました」

最初のマイカーはトヨタ『ビスタ』からスタート。『シーマ』、『ファンカーゴ』、『エスティマ』、『アリスト』など、独身時代から結婚、子育てと、ライフスタイルの変化に合わせて車を選んできた。「国産車ばかり乗ってきたのですがメルセデスベンツ『GLC』に乗ってから外車の持つ独特な個性に惹かれてすっかり外車にはまってしまいました」

マカンTの見た目はもちろん、いまではマカンTの走りの魅力、乗り心地のよさにも惚れている。

◆久しぶりの愛車は、母から譲り受けたポルシェ『911カレラ2』

1991年式のポルシェ911カレラ2をお母さまから譲り受けたサフランさん1991年式のポルシェ911カレラ2をお母さまから譲り受けたサフランさん

続いてもうひとりのポルシェオーナーがサフランさん。愛車は1991年式(964型)のポルシェ『911カレラ2』。これは空冷ポルシェを愛し続けた彼女のお母さまから譲り受けた車。「生前、母が運転するポルシェの助手席に乗せてもらい、よくドライブに出かけました。当時は運転席には乗せてもらえなかったですね」とお母さまとの思い出を振り返る。

20代の頃は兵庫県に住んでいて、赤いワーゲン『ゴルフ』や紺色のホンダ『プレリュード』、燃費の悪いジープ『チェロキー』などいろんな車に乗ってきたという。ところが東京に移り住んでからはすっかり車生活からは離れてしまった。そんな彼女が再び車のある暮らしをするようになったきっかけは、母の形見となったポルシェだった。

「ずっとモノに縛られない、ミニマルな暮らしをしていたので、空冷ポルシェが来た当初は大変でした。乗り辛いだけでなく、エンジンの調子が悪かったり、あちらこちら本当によく壊れる。何か車のトラブルがあるたびに車の修理依頼をしていました。本当に生き物みたいです。ちょっと油断するとすぐに機嫌が悪くなります」

手間をかける量と比例して高まっていったのが車への愛情。しかも年々車の調子は良くなっていき、いまでは生活の足として活躍するだけでなく、夫婦でロングドライブも楽しめるようになり、行動範囲はぐんと広がった。

「空冷ポルシェは病みつきになるとは聞いていたのですが、それがわかるようになりました。エンジン音、ドアを開け閉めするときの音。そんなひとつひとつが素敵で、すぐにご機嫌ななめになるところも含めてかわいいなって思えるようになりました」

◆運命の車に出会う瞬間は一目ぼれが多い

日産PAO、トヨタSAI、アルファロメオMiToなどなどバラエティ豊かな愛車が集まりました。日産PAO、トヨタSAI、アルファロメオMiToなどなどバラエティ豊かな愛車が集まりました。

今回はポルシェを愛車にした2人の女性オーナーを紹介しましたが、マイカーを愛する女性が集うビーカーには、運命の車と出会った女性オーナーが勢ぞろい。運命の1台と出会う前は車にまったく興味がなく、走ればよいという考えを持っていた女性も多数います。街中で一目ぼれした、TVCMで心を奪われた、フォルムに、ボディカラーになど、一目ぼれのポイントはみなさんそれぞれですが、自分にとっての運命の1台と出会うことで、車のある暮らしが大げさではなく、180度、変化。

行動範囲が広がり、ひとりで車を走らせる喜びと開放感を知り、それが最高のリフレッシュできるひとときだということに気が付く。それもこれも1台の運命の車との出会いが教えてくれたこと。

改めて、車は不思議な乗り物です。交通手段のひとつのはずが、自分の人生の相棒として付き合うことができるのですから。今後もビーカーに集う女性オーナーの愛車との素敵な関係を伝えていくことで、まだ運命の車と出会っていない方々が、自分にとっての最高の車と出会うきっかけになれたらという思いを掲げて、車女子会を開催していく予定です。

鈴木 珠美(すずき・たまみ)|カーライフジャーナリスト・ゆるトレ講師
出版社勤務を経て独立。女性誌、ブライダル、動物雑誌で企画編集に携わる。女性の車のある暮らしを応援する「beecar(ビーカー )」の編集長。車、女性、生活、健康を軸にコンテンツ制作会社オフィスタマ(株)を運営。運転疲れを軽減するストレッチの監修、TV、ラジオ出演、セミナー講師等を務める。

《鈴木 珠美》

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