上越新幹線が全列車E7系化…高崎線特急にE257系 2023年3月「春のダイヤ改正」

大宮駅に進入する上越新幹線のE7系。
大宮駅に進入する上越新幹線のE7系。全 7 枚

JR東日本は12月16日、ダイヤ改正を2023年3月18日に実施すると発表した。

新幹線…上越新幹線が275km/hに速度アップ

上越新幹線(大宮~新潟)では、E7系新幹線車両が12両編成6本追加投入され、全列車が同系で運行される。また最高速度が275km/h(現行240km/h)にアップし、東京~新潟間は最速列車で1時間29分で結ばれる。

これに伴ない、高崎まで線路を共用する北陸新幹線も東京~金沢間の到達時間が最大2分短縮され、同区間は最短2時間25分で結ばれる。

上越新幹線のオールE7系化により同新幹線から撤退するE2系。上越新幹線のオールE7系化により同新幹線から撤退するE2系。

在来線特急…吾妻線直通特急は『草津・四万』に

高崎線系統ではE257系のリニューアル車が投入され、吾妻線直通の『草津』を『草津・四万』に改称し全車指定席とする。また平日運行の『スワローあかぎ』は『あかぎ』に改称され、『草津・四万』や既存の『あかぎ』とともに、中央線や常磐線の特急と同様の着席サービスが導入される。

高崎線系統の特急に投入されるE257系リニューアル車。高崎線系統の特急に投入されるE257系リニューアル車。

常磐線系統では、『ひたち』全列車が品川発着となり、『ときわ』全列車が柏駅(千葉県柏市)に停車する。

篠ノ井線では朝・夜にE353系特急型電車3両編成による臨時特急が新設される。

このほか、平日夕方の東京→平塚間に『湘南』1本を増発。中央線系統では午前中に新宿終着となる全上り列車が東京まで延長される。上越新幹線と接続する羽越本線の『いなほ』では新幹線との接続が見直され、東京~酒田間が最速3時間44分で結ばれる。JR・東武直通特急では利用が見込まれる時期に最大5往復の臨時列車が運行される。

首都圏ローカル…青梅線青梅~奥多摩間がワンマン化、折返し運行に

青梅線では青梅~奥多摩間がワンマン化され、同区間と立川、東京方面への直通運行がなくなる。このため東京・新宿直通の『ホリデー快速おくたま』も青梅駅で系統分離され、青梅~奥多摩間は利用が見込まれる時期のみの運行となる。

青梅線青梅駅と河辺駅では新設ホームの供用が開始される。青梅線青梅駅と河辺駅では新設ホームの供用が開始される。

また、拝島まで併結していた五日市線直通の『ホリデー快速あきがわ』はこの関係で廃止されるが、五日市線では立川直通列車が平日2本、土休日4本増発される。

改正後の青梅線直通『ホリデー快速』の運行体系。改正後の青梅線直通『ホリデー快速』の運行体系。

東海道線では夜間帯に下り2本運行されている快速『アクティ』のうち、1本を上野始発の普通列車とし、もう1本は廃止される。

総武線快速では、毎時1~2本運行されている日中の成田空港駅発着列車を毎時1本とし、千葉~成田空港間の区間列車が8両化される。

内房線では九重駅(千葉県館山市)と千倉駅(千葉県南房総市)で終電繰上げを実施。終電付近の運行区間や時刻が見直される。

京葉線では新習志野~海浜幕張間に新駅「幕張豊砂」が開業し、武蔵野線直通列車を含む各駅停車が停車。朝・夕時間帯では同線の輸送体系が見直される。

このほか、常磐線水戸~いわき間でのワンマン運行、横須賀線へのE235系1000番台の追加投入、伊東線一部列車の4両化などが実施される。

京葉線に新設される幕張豊砂駅。2022年11月時点の様子。京葉線に新設される幕張豊砂駅。2022年11月時点の様子。

東北ローカル…仙山線の快速停車駅を統一

東北本線では盛岡地区でIGRいわて銀河鉄道への直通列車を拡大(5本→9本)。釜石線から直通する快速『はまゆり3・4号』は線内が各駅停車に変更され『はまゆり53・54号』となる。

仙山線では快速の停車駅が統一され、仙台~愛子(あやし)間が各駅停車となる。また、始発~7時30分頃と22時頃~終発では、奥新川(おくにっかわ)と面白山高原の両駅が全列車通過となる。

陸羽東線では夕方や夜間を中心に運行体系が見直され、古川~鳴子温泉間で運行間隔が均等化されるとともに、古川駅(宮城県大崎市)での東北新幹線との接続が見直される。

奥羽本線では、福島駅の在来線と東北新幹線用上りホームをつなぐアプローチ線建設に伴ない、福島~庭坂間で実施されているバス代行が終了となる。

このほか、東北本線盛岡~一ノ関間や北上線北上~ほっとゆだ間、釜石線釜石~遠野間では減便が実施される。

なお、田沢湖線盛岡~大釜間には新駅「前潟」が開業。一方で山田線では通年で通過駅となっている平津戸(ひらつと)駅(岩手県宮古市)が廃止される。

田沢湖線に新設される前潟駅のイメージ。駅舎とホームはJR東日本、周辺施設は盛岡市が整備。田沢湖線に新設される前潟駅のイメージ。駅舎とホームはJR東日本、周辺施設は盛岡市が整備。

上信越ローカル…しなの鉄道線直通を大幅減便

新潟地区では上越新幹線と在来線の接続や、夜間帯における運行体系が見直され、白新線や羽越本線で減便を実施。信越本線や磐越西線、越後線でワンマン運行が拡大される。

長野地区では、松本~長野間で特急を含め日中時間帯の発車時刻を統一。長野~篠ノ井間ではしなの鉄道線直通列車が8本削減される。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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