高級純正システム搭載車には「パワーアンプ内蔵DSP」が向く!?[カーオーディオユニット AtoZ]

「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(アークオーディオ・PS8-50)。
「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(アークオーディオ・PS8-50)。全 1 枚

カーオーディオシステムの高性能化を図りたいと思っているドライバー諸氏に向けて、サウンドアイテム情報を全方位的に発信している当コーナー。現在は「DSP」にスポットを当てている。

さて、「DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)」とはサウンドチューニングを行うためのユニットなのだが、これは大きく2タイプに分類できる。1つが「単体DSP」で、もう1つが「パワーアンプ内蔵DSP」だ。で、前回は、後者がどのようなケースで役に立つのかを説明した。そこで記したようにこれは、「メインユニット」を交換しにくい車種に向いている。

「メインユニット」が交換できるのなら、高度なサウンドチューニング機能を搭載した「ハイエンドメインユニット」へと換装するという選択肢もある。そうすれば緻密な音調整を行えるようになる。しかし昨今は「メインユニット」を交換しにくい車種が増えてきた。でもそのようなケースでは、「パワーアンプ内蔵DSP」を使えばシステムに高度なサウンドチューニング機能を追加でき、しかも「パワーアンプ」も内蔵されているので低コストでハイグレードなシステムへと作り変えられる。

ところで、「パワーアンプ内蔵DSP」が役に立つケースは他にもある。それは、「純正システムにサウンドプロセッサーが組み込まれている場合」だ。

例えば車体メーカーの純正オプションに、高級オーディオシステムが設定されていることがある。で、それらの多くはあらかじめ緻密なサウンド制御が成されている場合がほとんどだ。しかも後から設定を変更できないケースが多い。

もちろんまったく何もできないわけではなく多少サウンドの風合いを変えるくらいは可能だが、抜本的なチューニングのやり直しはできない場合がほとんどだ。

そしてこのようなケースでは、スピーカー交換がしにくい。交換するスピーカーにとってベストな設定に変更できないからだ。実を言うと本来は、スピーカーごとでそして取り付け条件に応じてもベストなチューニング設定値が変化する(特にクロスオーバー機能)。なのでスピーカーを交換してもそのモデルにマッチした調整を行えず、結果、そのスピーカーのポテンシャルを引き出し切れない。

なおトヨタ車純正ディスプレイオーディオの搭載車でも、サウンドプロセッサーが組み込まれているケースがかなり多い。

しかし、「パワーアンプ内蔵DSP」を使えばサウンドチューニングの再構築を行えるのだ。

ただし、このようなケースにおいてこれを活用しようとするときの注意点も存在している。次回は、そのことを詳しく解説する。続編もお読み逃しのなきように。

《太田祥三》

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