ポルシェ 911『ダカール』、ラリーマシン風にカスタム…専用デカールを欧州設定

1984年の「パリ・ダカールラリー」での総合優勝を連想させるモデル

1970年代のラリー参戦車を思わせる3種類のデカール

「ラリーモード」はリア重視の4WDに

水平対向6気筒ツインターボは最大出力480ps

ポルシェ 911 ダカール の「ラリー1978」デカールセット装着車
ポルシェ 911 ダカール の「ラリー1978」デカールセット装着車全 10 枚

ポルシェは110日、2ドアスポーツカー「911」シリーズの新モデル『911ダカール』(Porsche 911 Dakar)に、1970年代のラリー参戦車をモチーフにした3種類のデカールセットを欧州で設定すると発表した。

1984年の「パリ・ダカールラリー」での総合優勝を連想させるモデル

世界限定2500台の911ダカールは、ポルシェ911のコンセプトが持つ無限大の可能性を示すオフロード仕様だ。同時に、1984年の「パリ・ダカールラリー」におけるポルシェ初の総合優勝を連想させることを狙ったモデルでもある。

ポルシェは1984年のパリ・ダカールラリー参戦前の1970年代、東アフリカ・サファリラリーに参戦した。1971年、1974年、1978年の東アフリカ・サファリラリーに出走した3台の911は、結果を残し、1984年のパリ・ダカールラリー総合優勝につながった。この3台の911をモチーフに、3種類のデカールセットを用意した。

すべてのデカールセットは、「Porsche Exclusive Manufaktur」を通じて、メーカーオプションとして注文できる。ドイツ本国での価格は、車両本体プラス4165ユーロ(約58万円)からとなる。

ポルシェ 911 ダカール の「ラリー1974」デカールセット装着車ポルシェ 911 ダカール の「ラリー1974」デカールセット装着車

1970年代のラリー参戦車を思わせる3種類のデカール

「ラリー1971」デカールセットは、1971年の東アフリカ・サファリラリーに参戦した『911 S』がモチーフ。ボンネットやヘッドライト周囲の黒いデカールと、コンペティションナンバー「19」が添えられる。

「ラリー1974」デカールセットは、1974年の東アフリカ・サファリラリーに参戦した『911 カレラ 2.7 RS』がモチーフだ。白い車体のショルダーラインに続くブルーのストライプが特長。ドアの下には、ポルシェのロゴが入る。

「ラリー1978」デカールセットは、1978年の東アフリカ・サファリラリーに参戦した『911 SC』がモチーフ。当時の「マルティーニ・レーシング」のオレンジとライトグレー、ダークグレーの波型デザインを、ポルシェのデザイナーが再解釈。コンペティションナンバー「14」が添えられる。

ポルシェ 911 ダカール の「ラリー1971」デカールセット装着車ポルシェ 911 ダカール の「ラリー1971」デカールセット装着車

◆「ラリーモード」はリア重視の4WD

911ダカールでは、最低地上高が「911カレラ」のスポーツサスペンション装着車に対して、50mm引き上げられた。標準装備のリフトシステムによって、車高をさらに30mm高めることができる。

特別に開発されたピレリ製のオールテレーンタイヤを装着した。サイズはフロントが245/45ZR19、リアが295/40ZR20だ。溝の深さは9mm。補強されたサイドウォールとスレッドは、2層のカーカスプライで構成されている。これにより、ポルシェ911ダカールのタイヤは、高い耐カット性を備え、難易度の高い地形にも理想的という。

また、ステアリングホイールのロータリースイッチで選択可能な2つの新しいドライビングモードも、オフロード性能の最大化に貢献する。ラリーモードは、起伏のある緩い地面に最適なモードで、リア重視の4WDが特長だ。オフロードモードにすると、車高が自動的に上昇する。このモードでは、難易度の高い地形や砂地でトラクションを最大限に引き出す。また、両方のドライビングモードに、新しいラリーローンチコントロールが備わる。これは約20%のホイールの空転を許容し、緩い地面での優れた加速を可能にしている。

◆水平対向6気筒ツインターボは最大出力480ps

911ダカールのリアには、排気量3.0リットルの水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンが搭載される。最大出力は480ps、最大トルクは58.1kgmを引き出す。優れたパフォーマンスと魅力的なボクサーサウンドを実現した、と自負する。動力性能は、0100km/h加速が3.4秒。最高速はオールテレーンタイヤ装着のため、240km/hに制限される。

911ダカールには、8PDKとポルシェ4WDシステムが採用された。リアアクスルステアリング、911 GT3から採用されたエンジンマウント、アンチロールスタビリティシステム「PDCC」も標準装備されている。すべてのコンポーネントの相互作用により、砂地や緩い地面でもドイツ・ニュルブルクリンク北コースと同じように、ダイナミックに走行することができる、としている。

《森脇稔》

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