ケン・ブロック氏の追悼、ニュル24時間レース挑戦やファンイベントなど、多彩なトークショーのトーヨータイヤ…東京オートサロン2023

トーヨータイヤ トークショー / 東京オートサロン2023
トーヨータイヤ トークショー / 東京オートサロン2023全 46 枚

東京オートサロン2023にてトーヨータイヤブースで行われたトークショー。来場直前に急逝したケン・ブロック氏を偲ぶ回や、プロドイラバー木下隆之氏のニュルブルクリンク24時間への挑戦。さらに一般ユーザーを招いたものまで多くのトークショーが開催された。

◆ケン・ブロック氏追悼トークショー、マッド・マイク選手と川畑真人選手とともに

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今回の東京オートサロンのトーヨータイヤブースでは、迫力ある映像、卓越したドライビングテクニックとセンスで世界を魅了するプロドライバーのケン・ブロック選手を招いてトークショーを行う予定だった。ケン・ブロック選手とトーヨータイヤは2016年よりパートナーシップを結び、グローバルブランドアンバサダーも努めていた。

しかし東京オートサロン直前の1月6日、不慮の事故により帰らぬ人となった。本来であれば一緒に楽しいトークショーを行うはずだった、マッド・マイク選手と川畑真人選手を招いての追悼トークショーとなった。

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川畑選手といえばD1で世界に名前を轟かせるカリスマドライバー。川畑選手も過去の東京オートサロンで一緒にトークショーなどを行い親しい仲となっていた。それだけに今回の訃報は「急な報告に非常に驚き、まだ完全には気持ちの整理はできていない。自分の仲間や友人なども亡くなったことがあるがその時以上にショックが大きかった」という。

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マッド・マイク選手はニュージーランド出身でフォーミュラドリフトなどで活躍し、3年ぶりにフォーミュラドリフトジャパンに参戦する。親しくしていたケン・ブロックの訃報を聞いて、「彼は非常にユニークだしクリエイティブな人だった。自動車を使ったさまざまなパフォーマンスは、常に最高の状態を繰り出すようにしていた。何より家族を非常に大事にしていた」と振り返った。

また「ケンが亡くなったことSNSで追悼をたくさん見たときには、改めてものすごい影響力を持った人だったと実感した」ともいう。

「世界中のいろいろな場所で一緒になることも多かった。良い友人だったしお互いの家族のために時間を作っていた。世界中のヒーローだった。ケンの助手席には何度も乗ったが、自分の助手席には乗ったことがなかった。これからレースやデモランを行うときには、助手席にケンがいると思って走っていきたい」と語った。

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川畑選手は「過去にD1でケン・ブロックとドリフト対決をできる権利を獲得し勝負を挑んだ。結果はボロボロに負けてしまったが、ケンに挑むことができたのは誇りに思う。間近でその卓越したドライビングテクニックを見て、純粋に凄いなと思ったしその走りをマネしてみたいとすごく思った」と過去に一緒に走った思い出を語った。

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またマッド・マイク選手は「去年パイクスピークに挑戦しようとしていたなかで、トラブルなどで出場できなかった。その時にケンから連絡が来て、パイクスピークに出られないならこちらのチームに来て一緒にレースを戦おうと誘ってくれた。濃厚な1週間を共にしたことで、多くのことを学ぶことができた」と、レースに出られなかった時にも気にかけてくれたことを振り返った。

「世界のスーパースターと仕事ができたことや、ドリフトのレースやイベントなど一緒にできたことは非常に光栄なこと」と2人ともケン氏のこと思い出しながら、言葉を確かめるように語っていた。ブースの大型ディスプレイには過去のスタントドライビングの特別編集編を上映し、哀悼を捧げるステージとなった。

◆“ニュルマイスター”の木下隆之選手、プロクセスのアンバサダーとしても活躍に期待

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次に行われたトークショーはプロレーシングドライバー木下隆之選手が、トーヨータイヤのサポートを受けてニュルブルクリンク24時間レースに参戦することが語られた。

トーヨータイヤは1980年代から1990年代までサーキットにおけるタイヤサポートを行なっていた。長いレーシングドライバーキャリアのなかで、木下選手も過去に「トーヨータイヤのサポートを受けてレースに参戦していたこともあった」という。

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2009年に13年ぶりにトップカテゴリーに復活することを宣言を行い、ニュルブルクリンク24時間レースやセパン12時間など過酷なレースばかりに参戦し茨の道を突き進んでいた。その後はD1やオフロードレースに力を入れていたため、トーヨータイヤのサーキットレースの活動はやや縮小気味だった。

いくつもの巡り合わせのなかで、2022年のニュルブルクリンク24時間レースに、木下選手はトーヨータイヤ プロクセスを履いたリングレーシングからトヨタスープラGT4で参戦を果たした。

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2023年もトーヨータイヤはリングレーシングをパートナーシップを組みスープラGT4でレースに挑む。ドイツのニュルブルクリンクに拠点をもつ、リングレーシングの監督兼ドライバーのUWE KLEEN(ウーヴェ・クリーン)は、木下選手の経験に「非常に期待している」という。

「過去にニュルを走ったこともあり、トヨタGAZOOレーシングで参戦していたことも知っている。ニュルの経験も豊富なことで安心して任せられる」とも語っていた。

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そんな木下選手も「コースは全て覚えているし、細かいギャップなども覚えている。だけど、コース外の芝生の部分まではまだ覚えきれていない。ニュルはあらゆる手段を使って走らなければならないときもあるので、ニュルマイスターを名乗るにはまだまだです」と謙遜する部分も見せた。

リングレーシングのウーヴェ選手兼監督も「もちろん狙うは優勝だ」と力強い言葉をあげていた。ニュルブルクリンクに挑み続ける木下選手の挑戦もまだまだ続いていく。

◆トーヨータイヤを愛するファンのカスタムカーを表彰、愛車とタイヤのこだわりを語る

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トーヨータイヤドリームファンミーティングと題されたパートでは、2022年12月17日に初めて開催されたTOYO TIRES FAN MEETING 2022 KANSAIのイベントにて、ケン・ブロック選手、川畑真人選手、マッド・マイク選手が参加されたファンの車両の中から1台選び、東京オートサロン会場でトークショーを行うというものだ。

ケン・ブロック賞に関してはケン・ブロックをよく知るアメリカの関係者が、ケンならこれを選ぶだろうというマシンを選んでいる。

その結果、ケンブロック賞は日産『スカイラインGT-R』BNR32(装着タイヤ:プロクセスR888R)の畑中さん。川畑真人賞はトヨタ『タコマ』TRDオフロード、(装着タイヤ:オープンカントリーM/T)の武田さん、マッドマイク賞はスズキ『ジムニー』JA11、(装着タイヤ:オープンカントリーM/T)の山崎さんの3名となり、マッド・マイク選手、川畑真人選手とともにステージに上がった。

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ケン・ブロック賞のR32GT-Rは「ナイススタンス。フェンダーとタイヤ・ホイールのバランスが良かった」。川畑選手も「下げすぎないかっこよさ、ちゃんと走れることを感じさせるスタイリングの良さ」、マッド・マイク選手も「良いバランスでホイールのオフセット具合もワイドボディに良く合っている。R888Rはフォーミュラドリフト時代に履いていたので、それも選考理由」とそれぞれ語った。

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川畑真人賞のトヨタタコマは「とにかくクルマがでかい。タイヤも良く見える。そして乗ってみたいと思わせる雰囲気。車高もアップされて迫力もある」と川畑選手。マッドマイク選手は「こういうクルマに自分も乗っていたし、同じタイヤも使っていた、オンロードはもちろんオフロードも走れる。カッコ良くFUNな感じもして良い」と語った。

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マッドマイク賞のスズキジムニーは「ジムニーはとにかく楽しめるクルマ。自分でカスタムできるのも楽しい。フェンダーについているアルミパネルの使い方にもセンスが感じられる。ニュージーランドで実際に乗っていたし、エンジンも自分でロータリーにスワップするなどして楽しんでいた」とマッド・マイク選手はいう。

川畑選手も「実はジムニーに乗っていてこのイベントにも自分のジムニーで行った。その時にわざとタイヤを汚して、本当に使っているんだぞという雰囲気を作ってから行った。実際は雨でその汚れも流れてしまいましたけど、そういうハズし感もあった。実際タイヤも汚れていて雰囲気が良かった」と選考理由が語られた。

どのクルマにも個性と他人とかぶりたくないという感性が盛り込まれており、審査員の心にグッと刺さるものがあったこともあり選出された。各トークショーで紹介された特別編集映像は、トーヨータイヤの東京オートサロン2023スペシャルサイトで視聴可能だ。

《雪岡直樹》

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