ホンダ初のフル電動SUV『プロローグ』、先行販売を2023年内に開始へ…米国

ホンダの北米量販EVの第一弾がプロローグ

ホンダとGMが共同開発

北米の新車販売の100%を2040年までにゼロエミッション化

ホンダ・プロローグ
ホンダ・プロローグ全 10 枚

ホンダの米国部門は1月25日、新型EVでホンダ初のフル電動SUV『プロローグ』(Honda Prologue)の先行販売を、2023年内に開始すると発表した。現地での納車開始は、2024年前半を予定している。

◆ホンダの北米量販EVの第一弾がプロローグ

プロローグは、ホンダの北米市場におけるEV量販モデルラインアップの第一弾に位置付けられる。ホンダブランドにとって、高い競争力を持つ電動SUVが目標に掲げられている。

長いホイールベースに短いオーバーハング、大径タイヤを採用し、力強いスタンスを追求した。米国ロサンゼルスのホンダデザインスタジオが中心となってデザインされ、「ネオ・ラギッド」をデザインテーマに掲げる。ホンダのグローバルデザイン言語に従い、クリーンかつシンプルで時代を超越した価値を表現しているという。

また、プロローグのデザインでは、エアロダイナミクス性能を重視した。これにより、航続を延ばし、キャビンノイズを低減することを目指している。

◆ホンダとGMが共同開発

プロローグに加えて、2024年内には、高級車ブランドのアキュラからもEVのSUVを発表する予定。いずれのモデルも、GMの「アルティウム」バッテリーを搭載し、ホンダとGMの共同開発モデルになる。

アルティウムバッテリーは、大容量のパウチ型セルをバッテリーパック内で垂直にも水平にも積み重ねることができる方式を採用している。これにより、エンジニアは各車両のデザインに応じて、バッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができるという。

ホンダとアキュラの2つのEVに加えて、今後さらにホンダが開発を主導する新EVプラットフォーム「e:Architecture」を採用したモデルを、2020年代後半に投入する予定。ホンダはGMと共同開発し、アルティウムプラットフォームをベースにしたプロローグに続いて、ホンダが開発を主導するe-Architectureに基づいた新型EVの生産を、2020年代の後半から北米の工場で開始する計画だ。

◆北米の新車販売の100%を2040年までにゼロエミッション化

ホンダは、プロローグの発売当初の年間販売目標台数を、7万台に設定した。現在開発中のe-Architectureベースの新型EVの導入によって、ホンダは2030年までに50万台のEV販売を見込んでおり、最終的には2040年までに、北米の新車販売の100%をゼロエミッション化することを目指している。

その前段階として、2030年までに新車販売全体の40%をゼロエミッション車にするというホンダの目標は、他の自動車メーカーと同様、米国の消費者にEVの購入を奨励することを目的とした州や政府のEVインセンティブへの公正かつ公平なアクセスを条件としている。

プロローグを販売するためのホンダの最初のアプローチは、EVの販売シェアが高く、インセンティブが充実しているカリフォルニア、テキサス、フロリダの3州に焦点を合わせた地域限定的なものになる見通し。ホンダはこれらの3州では、顧客のEVニーズの高まりと当局の環境規制の強化により、プロローグの発売時に販売の大部分を占めると予想している。 EVインフラが拡大し、顧客の関心が全国的に高まるにつれ、ホンダは全米の他の地域に、プロローグの販売とマーケティング活動を拡大していく計画だ。

《森脇稔》

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