日野自動車は2月2日、国内の認証不正問題に関わる費用が算出できないとして公表を見送っていた2023年3月期の連結純損益予想について、550億円の赤字になりそうだと発表した。認証不正費用として374億円を特別損失として計上する。
日野の中野靖CFO(最高財務責任者)は同日のオンラインによる決算説明会で、特別損失374億円の内訳について「リコール費用41億円、(排出ガス、燃費に関する)税制優遇追加納付に関して141億円、それに加えて仕入先、お客様への補償192億円見込んでいる」と説明した。
ただ燃費不正があった車両を購入した顧客への燃費補償に関しては「今、補償する方向で検討しているが、その金額規模がまだ合理的に算定できない、また関係者との調整ができていないことで、その金額は今回の純損失(予想)には織り込んでいない」とした。この金額が確定すると今期の特損額はさらに膨らむ可能性がある。