日産 内田社長「未来志向で次の段階へ一歩前進」ルノーとの対等出資正式合意[新聞ウォッチ]

日産とルノーが関係見直し
日産とルノーが関係見直し全 4 枚

「各社が強みを発揮し、モビリティの未来に対する共通の野心を加速できると確信している」---。日産自動車と仏自動車大手ルノーが資本関係見直しで正式合意。

三菱自動車を含めた3社の経営トップが、ロンドンで共同記者会見を開き、日産の内田誠社長は「対等なパートナーシップが変革を可能にし、各社が自由にビジネスチャンスをつかめる。将来を見据え、未来志向で次の段階に一歩進みたい」などと述べた。

◆ルノーは日産株を売却へ

日産とルノーの両社が正式発表した資本関係の見直しでは、ルノーの日産への出資比率を43%から15%に引き下げることで合意。ルノーは自社が保有する日産株28.4%をフランスの金融機関の信託に移し、信託したその分は、ルノーが日産の株価を見ながら段階的に売却するという。

ルノーが直接保有する日産株は15%となり、日産が保有するルノー株の15%と対等になる。1999年にルノーが経営危機に陥った日産に出資して以降、不平等とされてきた両社の関係は大きな転機を迎える。

◆日産はルノーが設立するEV事業会社に投資

また、日産は、ルノーが欧州で新設する電気自動車(EV)事業の会社「アンペア」(仮称)に最大15%を出資。三菱自動車も新会社への出資を検討することで、3社の企業連合は今後も維持し、EVの開発や生産で協力関係を強化するという。

きょうの各紙も、朝日、毎日、日経の3紙が1面トップ、読売も準トップで掲載。「日産・ルノー対等出資、提携見直し正式合意」(毎日)や「ルノーEV新会社へ15%、日産、対等出資を発表」(日経)などのタイトルで大きく報じている。

1面のほかにも、関連記事を総合面や経済面も取り上げており、このうち朝日は、総合面の「時時刻刻」のテーマとして「一転日産優位に交渉、EV強化ルノーが頼る」。経済面には「悲願の『対等』日産正念場、脱ゴーン改革は道半ば」などと伝えている。

毎日も総合面の「クローズアップ」に「日産『不平等条約』解消、EV転換へルノーが譲歩、HVと使い分け戦略に幅」との見出しで「ルノーによる日産の経営支配の構図が塗り替えられる。約四半世紀続いたいびつな関係はなぜ見直されるのか。日産にとってはどんな意味を持つのか」と、今後の戦略などを含めて詳しく解説。

目下、傘下の三菱自動車の株価を下回る日産株が、資本関係の見直しが正式に発表されたことを受け、どのように化けるのかも興味深い。

2023年2月7日付

●三菱ジェット撤退へ、採算見込めず(読売・2面)

日産、脱「ルノー傘下」対等出資、ゴーン時代の枠組み終了、EV新会社に出資(朝日・1面)

●経団連副会長2人目の女性、野田氏、外資系から初の内定(朝日・7面)

●自らデザイン 速さ実感、フェラーリ運転88キロ超過道交法違反で在宅起訴(毎日・23面)

●1月の中国新車販売台数、トヨタ・ホンダ・日産2桁減(産経・11面)

●日銀総裁案来週国会提示、政府方針、副総裁候補2人も(東京・3面)

ヤマト、4月に10%値上げ、個人向け宅配、5年半ぶり引き上げ(日経・3面)

●EV電池交換 ロボが数分で、ENEOSが実証試験(日経・14面)

●航空各社、客にマスク求めず、ANA社長「機内も個人判断」(日経・15面)

《福田俊之》

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