国鉄急行型気動車の営業列車がついに消える…いすみ鉄道のキハ28 2346 今後は国吉駅で保存

「なのはな」のヘッドマークを付けたキハ28 2346。
「なのはな」のヘッドマークを付けたキハ28 2346。全 4 枚

千葉県のいすみ鉄道はこのほど、キハ28形急行型気動車2346号(キハ28 2346)の運行を終了したことを明らかにした。

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同車は国鉄時代の1964年4月にキハ58系急行型気動車の1エンジン車・キハ28 346として帝国車輛工業で落成し、当時の米子機関区を皮切りに中国地方を中心に運用。1972年7月には冷房化により2000番台が付加され、キハ28 2346となった。末期はJR西日本富山地域鉄道部(現在の北陸広域鉄道部)に配置され高山本線を中心に運用されていたが、2012年7月に廃車され、その後、いすみ鉄道へ譲渡された。

いすみ鉄道では2013年3月の運行開始後、急行列車やレストラン列車などに使用されていたが、冷房装置などのメンテナンス部品確保が困難になったとして、2022年11月27日限りで定期運行を終了していた。

Twitterの情報によると2月4日に運行された団体臨時列車が最後になった模様で、いすみ鉄道によると今後は国吉駅(千葉県いすみ市)で保存するとしている。

これにより営業運行を行なう国鉄の急行型気動車はすべて姿を消したことになるが、エンジンが稼働状態にある車両としては、広島県安芸太田町の旧可部線加計(かけ)駅跡に保存されているキハ28 2394が残っている。

また、和歌山県有田川町の旧有田鉄道金谷口駅跡に設けられている有田川町鉄道公園では、2002年12月に廃止された有田鉄道の富士急行(現在の富士山麓電気鉄道)製キハ58003も残っているが、こちらはエンジンの故障によりディーゼル機関車牽引により走行している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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