ローカル線問題、国は中立的な立場で介入する 国交相会見

JR西日本では中国地方の線区を中心に存廃問題に揺れている。写真は宍道~備後落合間の木次線。
JR西日本では中国地方の線区を中心に存廃問題に揺れている。写真は宍道~備後落合間の木次線。全 2 枚

斉藤鉄夫国土交通大臣は2月10日に開かれた定例会見で、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定されたことを明らかにした。

これは鉄道事業者と沿線自治体とのローカル線協議において、存廃ありきではなく、鉄道や路線バスなどを含めて、利便性や持続可能性、生産性が高い地域公共交通ネットワークを構築し直すことを目的としたもので、国が再構築協議会を設置する形で介入し、中立的な立場から関係する鉄道事業者や沿線自治体、利用者の耳を傾けるとともに、新たに創設する調査・実証事業を活用して客観的な事実とデータに基づき議論を促すとしている。

これについて、どのように介入するのかという質問に対して斉藤大臣は「試験的にこうしてみようということに対して、それに期待し、国もしっかり支援する。お金がかかるのであればお金も出そうという立場で国はしっかり支援していきたいと思っています」と述べ、鉄道事業者への適切な指導とともに、予算面でしっかりサポートしていく考えを示した。

また、協議が進まない原因について斉藤大臣は「やはり存続ありき、廃止ありきということについて、相互に不信があるのだろうと思います」と述べ、虚心坦懐に話し合い認識を共有することが大事であり、「膠着状態に入って進まない状況をなんとか打開したい、そして、ある意味で皆さんが納得するような形の結論を得ていきたいと思っています」と結んだ。

陸羽東線鳴子温泉駅のキハ110系気動車。宮城県と山形県の県境を越える同駅と最上駅との間はJR東日本の路線で輸送密度、営業係数ともにワースト1となっている。陸羽東線鳴子温泉駅のキハ110系気動車。宮城県と山形県の県境を越える同駅と最上駅との間はJR東日本の路線で輸送密度、営業係数ともにワースト1となっている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  3. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  4. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  5. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
ランキングをもっと見る