終わりの始まり? 中国市場、年初の販売実績が落ち込んだ日本勢

2022年広州モーターショーにおける広汽トヨタブースの様子。中国では市販されている『bZ4X』を重点的に推していた
2022年広州モーターショーにおける広汽トヨタブースの様子。中国では市販されている『bZ4X』を重点的に推していた全 5 枚

日系各社による2023年1月の中国販売台数が明らかになった。各社とも「通常2月に訪れる旧正月(春節)が2023年は1月となり、稼働日が少ないために販売減になった」としているが、本当のところはどうなのか。

2023年1月、トヨタの中国販売は前年同月比24%減の11.38万台、ホンダは同56%減の6.42万台、日産は同64%減の4.75万台。

これに限らず、中国の統計は春節の影響が極めて大きいことから、一部の統計指標では1月、2月と分けるのではなく、わざわざ1~2月を合算して発表することもある。そのため、1月春節の影響が今回は大きかったという理由は成り立つ。

1月春節で不振、2月に挽回は可能なのか…データ分析

トヨタの中国販売

では、2月と合算した時その数値は各社とも前年を上回り得るのか、が重要になってくる。まずはトヨタから。22年1~2月、トヨタは27.73万台を販売したため、23年1~2月でも同数を販売するためには23年2月に16.35万台販売する必要がある。これは前月比で27%の成長が必要だ。

厳しいと言えば厳しいが、23年2月は春節がなくフル稼働できるため可能性がないとは言えない。ただし、2月はそもそも28日までしかない、というのが前提ではある。

23年2月必要販売台数16.35万台はトヨタにとってどのような数字なのかを知る上で、トヨタの2022年中国販売の月間平均販売台数を割り出してみると、これが16.20万台となる。つまり、2月は日数は少ないとはいえ、22年月間平均販売台数から少し頑張れば、23年1~2月で22年1~2月と同数の販売を実現できる可能性がある。


《有田直矢@インサイツ》

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. 夏の風物詩「鈴鹿8耐2025」、2人体制のホンダが4連覇、6年ぶり参戦のヤマハは2位健闘
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る