[音の極め方] “超ハイエンド・プロセッサー”でサウンドメイク!

「ブラックス」の『BRAX DSP』を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:クァンタム<茨城県>)。
「ブラックス」の『BRAX DSP』を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:クァンタム<茨城県>)。全 5 枚

カーオーディオにおける“音の極め方”をさまざま紹介している当特集。今回は、「超ハイエンド・プロセッサーを使う」という方法論について考察していく。それを使う意義や、実際にどのようなユニットがあるのかを明らかにしていく。

◆贅を尽くした「超高級プロセッサー」がある!?

これまでは機器の取り付け方やシステム構築法にこだわる“音の極め方”を紹介してきたが、ここから数回にわたっては超高級機を使うという、いわば“究極的な方法論”を紹介していこうと思う。カーオーディオ市場には、贅を尽くした超高級機材がいくつか存在している。理想の音を得ようとするときには、最後にはそういったスーパーハイエンドなモデルを使ってシステムを構築するという形に行き着く。さて、「プロセッサー」にはどのような超ハイエンド機器があるのかというと…。

まずは、「サウンドコンテスト」に出場する“音にこだわる猛者”に使われることも多いこちらから紹介していこう。それは、ドイツ発の「ブラックス」からリリースされている『BRAX DSP』だ。なお「ブラックス」は、「オーディオテック フィッシャー社」によってプロデュースされているハイエンドカーオーディオブランドだ。

で、同社は「ヘリックス」と「マッチ」というブランドも手掛けていて、それらからはさまざまな「単体DSP」や「パワーアンプ内蔵DSP」が出されている。そしてそれぞれの機器は、ビギナーから上級者に至るまで幅広い層に使われている。その一方で「ブラックス」からは、「プロセッサー」は1機種もリリースされていなかった。しかし2019年の春、満を持して初めて「単体DSP」が発売された。それが、この『BRAX DSP』だ。

リゾルト・M-DSPリゾルト・M-DSP

◆超ハイエンド「プロセッサー」戦線に、新星登場!?

そしてこれは、いざ発売されてみると噂されていた以上の超ハイエンドモデルだった。その税抜価格はなんと82万円。ここまでの高級機はそうそうない。

ちなみに「ヘリックス」の最上級「単体DSP」である『DSP ULTRA』をもってしても、その税抜価格は23万円だ。『BRAX DSP』はそれと比べても特出して高額だ。にも関わらず当機は、サウンドコンペティターの中での支持率はなかなかに高い。価格に見合う実力があるからこそだ。チューニング機能も超詳細な設定が可能で、素の音質性能も高い。これならではの特長が随所に散りばめられている。

なお昨年、『BRAX DSP』に匹敵する超高級機がもう1機種、日本初上陸を果たした。それは、ロシア発の「リゾルト」が擁する『M-DSP』だ。

ところで当ブランドからは現在3つの単体プロセッサーが販売されているが、当機はそのうちの最高峰モデルだ。そして税抜価格はなんと86万円。わずかではあるものの、『BRAX DSP』を凌ぐ超高級モデルとなっている。

また当機も、独自の設計理論が盛り込まれて作られていて、さらには使用パーツにもこだわりが満載されている。結果、きめ細やかなサウンド制御が行えて音質性能も秀でている。

かくして当機の愛用者は今、じわじわと増えつつある。2023年のサウンドコンテスト戦線にて、「リゾルト」のプロセッサーを搭載した車両がどのような結果を残すのか、密かな話題を呼んでいる。

ビーウィズ・STATE A6R シリーズビーウィズ・STATE A6R シリーズ

◆究極的なchセパレーションを実現可能な、超ド級「プロセッサー」がある!?

そしてもう1つ、超ハイエンドな「プロセッサー」を紹介しておきたい。それは、国産ハイエンドカーオーディオブランドの「ビーウィズ」が擁する『STATE A6R シリーズ』だ。

ちなみに当シリーズには3モデルがラインナップされている。その内訳は以下のとおりだ。『STATE A6R kishi model』(税抜価格:50万円)、『STATE A6R kishi model DUAL』(税抜価格:100万円)、『STATE A6R kishi model MONO』(税抜価格:300万円)、この3モデルだ。

なお“DUAL”と付くモデルは『STATE A6R kishi model』を2台、“MONO”と付くモデルはそれを6台連結することで完成されている。で、2台用いる場合には左右chを別体の「プロセッサー」にて制御できるので左右間での信号の干渉を可能な限り排除可能だ。そして6台用意する場合には、3ウェイスピーカーを「プロセッサー」の段階から完全に別ch化できる。つまり、究極的なチャンネルセパレーションを実現可能となるのだ。

また『STATE A6R シリーズ』の「プロセッサー」は、機器を連結することでチューニング能力がかけ算で向上していく。単体で用いる場合にも高い制御能力を発揮するが、それが6台連結したときには一般的な「プロセッサー」とは異次元のサウンドチューニングを行える。とことん音にこだわろうとするときには、このような超ハイエンド「プロセッサー」があるということも、思い出そう。

今回は以上だ。次回も超高級機材で実行する“音の極め方”を紹介していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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