BEV車台に搭載可能なフォルビアの水素ストレージシステム …FC EXPO 2023

フラットな形状に仕立てたフォルビアの水素ストレージシステム
フラットな形状に仕立てたフォルビアの水素ストレージシステム全 9 枚

フォルビアは、FC EXPO 国際水素・燃料電池展においてフラットな薄型水素ストレージシステムを出展した。近年ほとんどのBEVは床下にフラットなバッテリーパックを搭載しているが、フォルビアの提案は、BEVの車台はそのままにバッテリーと水素ストレージを入れ替えて使えるのではないか、というものだ。

フォルビアは、2022年にフランスのフォルシアがドイツのヘラを買収してできたグループ企業で、世界でもベスト10に入る大手サプライヤーだ。フランス企業ということもあってか、以前から水素ソリューションに注力しており、車載の水素タンクや燃料電池スタックなど幅広い製品を提供している。

今回展示されていたものは、細長い円筒形タンクを横に7本並べ、バッテリーパックのような形状にまとめたコンセプトの製品だ。それぞれのタンクは70MPa(メガパスカル・約700気圧)に対応し、1kgほどの気体水素を充填可能。全体としては約7kgほどの容量を持つ。現行型のトヨタ『ミライ』が約5.6kgなので、それよりも多いことになる。

1つのバルブで7本のタンクに充填可能

水素は常温では気体であり、たくさんの量を積もうとすると圧縮する必要がある。ゆえにタンクは圧力に耐えやすい円筒形になるのだが、円筒形だとどうしても車内にデッドスペースができる。四角いタンクにすればいいのではないか、と担当者に聞いたところ「70Mpaという気圧に耐えるためには、この形である必要がある」とのことだった。


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

+ 続きを読む

アクセスランキング

  1. ジープ『チェロキー』新型、新写真からリアデザインが判明
  2. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  3. 外装も内装も「どピンク」な超高級SUV、ベントレー特注部門のスゴ技とは
  4. トヨタ車体、『アルファード』『ヴェルファイア』をトヨタに生産移管、いなべ工場は商用車専用に
  5. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る