イタリアの風を感じさせた2代目・ダイハツ シャレード【懐かしのカーカタログ】

ダイハツ・シャレード(2代目)
ダイハツ・シャレード(2代目)全 12 枚

“5m2(平米)カー”をキャッチに誕生した初代『シャレード』の後を受け、1983年1月の初のフルモデルチェンジで登場した2代目は、初代以上のバリエーションを展開。注目を集めたモデルだった。初代とは打って変わって潔くボクシーなスタイルは、まるでイタリアン・コンパクトカーのようだった。

ダイハツ・シャレード(2代目)ダイハツ・シャレード(2代目)

売りのひとつは3ドアに設定された“ドルフィントップ”で、これは標準ルーフよりヘッドクリアランスに35mmの余裕を生み出した。カタログには“長いルーフがスタイリングバランスの良い厚みのあるドルフィントップを可能にした”とある。このルーフ車の全高は初代に対して実に75mmの高い1435mmだった。

ダイハツ・シャレード(2代目)ダイハツ・シャレード(2代目)

一方でエンジンは、リッターカーのトレンドを作った初代を引き継ぎ、効率が高くコンパクトな3気筒の設定。中でも“世界初。最小の1リッターディーゼル”と謳われたCL-10型・3気筒993ccディーゼルは、37.1km/リットルとディーゼル車No.1の燃費(60km/h定地走行燃料消費率)を実現。EFC(電子制御キャブレター)の採用で22km/リットルの10モード燃費を打ち出したガソリンエンジンなども設定された。

ダイハツ・シャレード(2代目)ダイハツ・シャレード(2代目)

そのほかに2代目シャレードの中でもひときわ個性を発揮したのが84年1月に発売された「デトマソ・ターボ」。3気筒993ccで80ps/12.0kg-mのパフォーマンスを誇ったターボのトップモデルとして設定されたデトマソは、その名のとおり、イタリアのデ・トマソのエアロ・チューニングが施されたモデル。さらにカンパニョーロのオリジナル・マグネシウムホイール、ピレリP8、モモのステアリングホイールと、マニア垂涎の的といっった各アイテムが奢られた点もこのモデルの魅力だった。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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