京王電鉄(京王)は3月24日、国土交通大臣に鉄道旅客運賃の変更認可申請を行なったと発表した。10月の実施を予定している。
同社では「同業他社と比較しても大きく減少し今後もコロナ前の水準までの回復は見込めないと想定される」としつつ、2021年10月に発生した車内殺傷事件に対応した防犯対策やバリアフリー整備など、鉄道サービスの維持・向上を図るとして、転嫁する消費税額の変更を除けば1995年以来、およそ28年ぶりの値上げに踏み切ることになった。

上限運賃の平均改定率は13.3%で、普通運賃の初乗りは10円単位となる切符が10円、1円単位となるICカードが14円アップし、ともに140円となる。
初乗り以外は最大42円のアップとなり、新宿~高尾山口間の場合、切符が40円、ICカードが42円アップの430円となる。



定期運賃では通勤定期が普通運賃に応じて値上げされるが、割引率は現行と同じ37.6%となる。通学定期は据え置かれ、割引率は77.4%から80.1%に引き上げられる。


このほか、相模原線・京王多摩川~橋本間で実施されている加算運賃が廃止される予定で、申請運賃の認可後に国土交通大臣へ届け出るとしている。有料座席指定列車の料金は据え置かれる。
