【いすゞ エルフ 新型】業界が変わる? 普通免許で運転可能な初のディーゼル「mio」披露

いすゞエルフ新型のラインナップ。向かって左端がエルフmio。
いすゞエルフ新型のラインナップ。向かって左端がエルフmio。全 2 枚

いすゞ自動車が3月7日に発表した主力小型トラック『エルフ』シリーズの第7世代モデル。17年ぶりのフルモデルチェンジだが、第6世代がデビューした2006年とは運輸業界の様相は一変した。

◆来たる輸送麻痺への対応策は「普通免許で運転できるトラック」

変化の中でも環境規制と並んで深刻なのがドライバーの絶対数の不足と長時間労働の是正のダブルパンチでトラック輸送が麻痺するという、いわゆる“2024年問題”。第7世代モデルではその課題に対応するため現行の普通免許で運転できるモデルが追加される予定。発表会場ではその試作車『エルフmio』が参考展示されていた。

2007年以前に取得した普通免許の場合、最大積載量5トン、総重量8トンまでの中型車を運転できるが、その後に取得した普通免許の場合は総重量5トンまでに限定。2017年には準中型免許制度がスタートし、それ以降に取得した普通免許では準中型の運転そのものができない。普通免許で運転可能な貨物車は総重量3.5トンまでである。

ルート配送のアルミバンや会社が自社の事業に用いる自家用トラックを運転するのに準中型免許を要するというのでは、ドライバー不足に拍車をかけることは火を見るより明らか。総重量3.5トン未満クラスの「エルフmio」を新設する狙いはまさに2017年の免許制度変更への対応だ。


《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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