「平成の太陽を知らないクルマ」に情熱を燃やすDUPRO、垂涎のバーンファインド…オートモビルカウンシル2023

DUPROによるバーンファインドのモーガン(オートモビルカウンシル2023)
DUPROによるバーンファインドのモーガン(オートモビルカウンシル2023)全 4 枚

「オートモビルカウンシル」はクラシックカーを見る場であると同時に購入する場でもある。展示される多くのクルマに正札が付けられていて、中には垂涎モノがたくさんある。

【画像全4枚】

美しく仕上げられたクルマたちがどのような経緯をたどって今に至るか、それは正直なところ知る由もない。ところが名称こそヘリテージカー販売店とされる「DUPRO」の場合はそうではなかった。代表取締役の渡辺大介氏は「平成の太陽を知らないクルマ」が好きでそれを治すことに情熱を燃やしている。どういうことかというと、今クラシックカーの業界では盛んに使われる「バーンファインド」(納屋や倉庫で眠る希少車を再発見、発掘すること)を実践し、そうしたクルマをレストアしているのである。だから、多くの場合は新車からの来歴がわかるクルマ、というわけである。

バーンファインドの230E、ビフォーアフター(オートモビルカウンシル2023)バーンファインドの230E、ビフォーアフター(オートモビルカウンシル2023)

納屋、倉庫、はたまたガレージに長年眠り続け、平成時代に太陽を拝んだことのないクルマ。それが「平成の太陽を知らないクルマ」というわけである。本格的に活動を開始したのはここ1年ほどだというが、元々一人でコツコツと作業をしていて、多くの若者たちが集まって来たので本格的に稼働させることになったのだそうだ。

そうは言ってもお宝は常にシャッターの向こう側であったり鍵のかかった倉庫の中。おいそれと見つけることはできない。この点について尋ねてみると、やはり「ご縁以外の何物でもない」という。元々情熱をもって安い価格でレストアをやっていたことを知っている方が、そうしたクルマの持ち主を紹介してくれるようになったそうだ。

DUPROによるバーンファインドのパッカード(オートモビルカウンシル2023)DUPROによるバーンファインドのパッカード(オートモビルカウンシル2023)

今回のオートモビルカウンシルには平成を飛び越えて、やっと令和の太陽を拝むことができたモーガンとパッカードが展示されていた。では一体奇麗になる前はどんな状態だったかは、今回は判らずじまい。パネルに残されていたメルセデスベンツ『230E』の写真が、発掘時とレストアされた姿のビフォア/アフターを物語っていた。

1台1台が持つヒストリーの一端に触れられるクルマたちだから、それを直して再び乗れるようになったらそのクルマに対する愛着はより一層深まるのではないだろうか。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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