特別編:ディスプレイオーディオと両立させたい…レクサス NX450h+ 前編[カーオーディオ ニューカマー]

特別編:ディスプレイオーディオと両立させたい…レクサス NX450h+ 前編[カーオーディオ ニューカマー]
特別編:ディスプレイオーディオと両立させたい…レクサス NX450h+ 前編[カーオーディオ ニューカマー]全 10 枚

今回のニューカマーは特別編だ。レクサス『NX450h+』に乗る向井さんがディスプレイオーディオと高音質を両立する方法を追求し、Car Play AI BOX+HDIM分配器にたどり着く経緯を紹介することにした。福岡県のエモーションと協力して高音質を引き出すシステムが完成した。

【画像全10枚】

◆ディスプレイオーディオで映像再生を
可能にするためのシステム作りを検討する

長らくオーディオを楽しんでいるベテランユーザーの向井さん。ここ数年、ディスプレイオーディオを中心としたシステムの使いこなしについて苦慮していたという。

「レクサスに搭載されているディスプレイオーディオを使って映像を見たいと思ったのがきっかけでした。ノーマルの状態ではYouTubeなどの映像を見ることができないので、色々方法を探してみたんです。そして見つけたのがオットキャストというユニットでした。これを使えば映像も楽しめることを知ったんです」

オットキャストはCar Play AI BOXと呼ばれるユニットのひとつ。その働きはCar Play対応のディスプレイオーディオに接続することで各種のアプリを利用してディスプレイオーディオで視聴することができるようになる機器。アンドロイドOSが内蔵されていて機能的に言えば画面の無いスマホ/タブレットといったユニットだ。

向井さんのレクサスは車内Wi-Fiを備えているので、オットキャストをWi-Fi接続してYouTubeや音楽ストリーミングを楽しめる環境を整えた。さらにオットキャストには携帯電話のSIMを差し込んで動作させることも可能なので、Wi-Fi環境のないクルマで利用する際には携帯の回線に接続して利用することもできる。そんなユニットを搭載することで、向井さんは狙いだったディスプレイオーディオで映像再生を可能にしたのだった。

◆Car Play AI BOXにHDMI出力が装備され
音声信号を高品質に取り出す可能性が生まれる

しかし、オーディオ好きな向井さんにとって、このシステムではどうしても満足できない点があった、それが“音質面”だった。当時のオットキャストはCar Play接続用のUSB出力を備えるだけで、高音質オーディオのシステムの中に組み込むには無理があった。一般的に考えられるシステムはオットキャスト→ディスプレイオーディオ→ハイレベル出力→DSPという経路になる。音楽再生をする際には、どうしてもディスプレイオーディオを介して音声信号を出力するしかなかったのだ。

「これだとサウンド面がディスプレイオーディオに影響されてしまいます、内部のパワーアンプなどを通過した音になってしまうのがどうにかならないかと思ったんです。何らかの方法で音楽ストリーミングやYouTubeの音声データを高品質で取り出せないかと考えたんです。そんな時に登場したのがオットキャストのバージョン2(PICASOU2)だったんです。注目したのは、このバージョンアップ版にはこれまで付いていなかったHDMI出力が装備されていた点でした。これを使えばなんとか音声信号を出力できるのでは? と考えました」

もともと同ユニットの搭載されたHDIM出力はリアモニターなどに映像/音声を出力するためのもの。しかしこれまで装備されていなかった汎用の出力端子が備わることで高音質化の可能性が出てきたと感じたのは、ずっとこのシステムを使って高音質化を模索してきた向井さんだからこそだったのだ。

◆HDMI出力を分配して光デジタル出力を取り出し
高音質なオーディオシステムとの接続も可能にする

HDMI出力を使ってなんとか高品質なデジタル音声信号を取り出すことを考えた向井さんは、独自に各方面のユニット類を研究して使えるパーツを探り出していった。

「とにかくオットキャストのHDMI出力を使って高品質なままの音声信号を出力したかったんです。色々探した結果見つけ出したのがHDMI分配器と呼ばれる機器でした。これを介することでHDMI出力から光デジタル信号が取り出せることがわかったんです」

HDMI分配器の機能はその名の通りHDMI入力をHDMI、光デジタル、RCAに分配して出力できる機器。特に注目したのは光デジタル出力の存在だった。これさえあれば高品質なデジタル音声が取り出せ、デジタル接続でDSPなどへデータを伝送できると感じた向井さんは早速導入して自身のシステムに組み入れることにした。

「これがあればオットキャスト→HDMI出力→HDMI分配器→光デジタル出力→DSPという経路で音声データを伝送できるようになります。これでやっとサウンド面も含めてディスプレイオーディオとの両立ができるようになったと感じました」

近年増えつつあるディスプレイオーディオと映像、高音質を高いレベルで実現した向井さん。通常のオーディオ機器だけではなかなか難しかったシステム作りを、独自のアイデアで克服したのだった。次回の後編ではシステム全体をあらためて紹介しよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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