ゴードン・マレー『T.33』に軽量「スパイダー」、617馬力のV12搭載…世界限定100台

目標乾燥重量は1108kgとクーペの18kg増に

11100rpmまで回る高回転志向のエンジン

トランスミッションは6速MTのみ

ゴードン・マレー T.33 スパイダー
ゴードン・マレー T.33 スパイダー全 10 枚

ゴードン・マレー・オートモーティブ(Gordon Murray Automotive)は、新型スーパーカーの『T.33スパイダー』の実車を4月15日、英国で開催された「第88回グッドウッド・メンバーズ・ミーティング」においてワールドプレミアした。世界限定100台を生産する予定だ。

◆目標乾燥重量は1108kgとクーペの18kg増に

同車は、ゴードン・マレー・オートモーティブが2022年1月に発表したクーペボディの『T.33』のオープンバージョンだ。脱着式の2つのルーフパネルとリアにドロップガラスを採用する。ルーフのスイッチを押すと、リアのガラスが下がる。ルーフパネルは軽量なカーボンコンポジット製で、複数の色から選べる。

外したルーフは、フロントのラゲッジルームに収納できる。フロントのラゲッジルームの容量は115リットル。さらに、180リットルの収納スペースを持つツインサイド ロッカーを備えている。

ルーフの固定部分には、バットレスが付く。その後ろには、エンジンの冷却性能を引き上げるルーバーが装備された。T.33 の外観を特徴づけるラムインダクションエアボックスは、ルーフパネルを取り外した際、目立つようにしている。また、カーボン製モノコックなどにより、目標乾燥重量は1108kgと、クーペの18kg増に抑えられる。

◆11100rpmまで回る高回転志向のエンジン

ゴードン・マレー T.33 スパイダーゴードン・マレー T.33 スパイダー

T.33スパイダーも、コスワースが手がけた3.9リットルV型12気筒ガソリンエンジンをミッドシップに搭載する。最大出力は617ps/10250rpm、最大トルクは46kgm/9000rpmを引き出す。11100rpmまで回る高回転志向のエンジンとなるのが特徴だ。

このエンジンは、T.50用をベースにしながら、専用チューニングが施された。T.50用よりも、扱いやすさが増しているという。このエンジンには、専用のイエローカムカバーが付く。エンジンのすべての項目が再評価され、走行特性に合わせて、多くのコンポーネントとシステムが新設計されている。

具体的には、新設計のカムシャフト、可変バルブタイミング、エンジンマッピングが導入された。新開発のインダクションインテークシステムやエキゾーストシステムも装備する。エンジンマウントや冷却システムも新しい。その結果、2500rpmで最大トルクの75%を引き出し、4500~10500rpmで最大トルクの90%を発生する。

◆トランスミッションは6速MTのみ

ゴードン・マレー T.33 スパイダーゴードン・マレー T.33 スパイダー

インテリアは、シンプルなデザインを重視しており、タッチスクリーンは装備されない。ウインカーは、カーボンファイバー製ステアリングホイールのスポーク部分のボタンで操作する。主要なコントロールはダイヤル式。Apple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」を標準装備する。クーペとは異なり、2 つのシートの間のリアバルクヘッドトリムは、ボディ同色で仕上げられる。

アナログ式のタコメーターは、直径120mm。ペダルはアルミ製とした。カーボン製ステアリングホイールと、特許取得済みのハニカムカーボン構造を採用した「iStream」カーボン製シートを用意する。

トランスミッションは、XtracがT.33向けに開発した6速MTのみ。クーペに用意されるパドルシフト付きの「IGS」は、スパイダーには設定されない。このトランスミッションに、低慣性クラッチとLSDを組み合わせている。

《森脇稔》

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