【スバル クロストレック 新型試乗】スバルらしさとバリューで選べばFWD&17インチが最強?…九島辰也

スバル クロストレック
スバル クロストレック全 8 枚

ご存知のようにスバル『クロストレック』は新型『インプレッサ』とハードウェアを共有するSUVである。よってインプレッサのフルモデルチェンジに準じて進化する図式だ。そして今回、『XV』を改め北米と同じネーミングのクロストレックとして登場した。

特徴は進化したSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)と足回りのセッティング。それとステアリングシステムを2ピニオンタイプに換えたことなど。走りに関してはこの辺が大きく関係する。パワートレインは2リットル水平対向4気筒DOHC+モーターの「e-BOXER」。ご存知のようにモーターがアシストするハイブリッドだ。

駆動方式はFWDとAWD、グレードはツーリングとリミテッドとなる。ちなみに初期の受注状況は、AWDが70%を占めるそうだ。グレード比率はリミテッド75%、ツーリング25%となる。

◆スバルらしいフラットライドを欲するなら17インチ

スバル クロストレックスバル クロストレック

では実際に乗った印象だが、駆動方式に関わらず軽快な走りが目立つ。ステアリングは正確で、反力が強いわけでもなく気持ちのいいフィーリングが手のひらに伝わる。スポーティさを感じさせながらクイックすぎないのが好印象だ。この辺は『レヴォーグ』あたりから始まった2ピニオン式ステアリングシステムの恩恵だろう。

パワーソースに関しては、出だし、加速は以前よりも滑らかになった。e-BOXERの当初は多少ぎこちなさが目立ったがそれがない。熟成期といったところだろう。パワフルではないが十分な力強さで、このクルマとのマッチングは悪くない。

乗り心地に関しては今回シート構造に手を入れたこともあり、総体的にグッド。地上高200mmを有するが上屋がふらつくことなく安定感をもたらす。しばらく走っていると背の高いクルマを運転している感覚は薄れるだろう。

スバル クロストレックスバル クロストレック

ただ、17インチと18インチでは明らかに違いがあり、スバルらしいフラットライドを欲するのであれば17インチに軍配が上がる。一般道の速度域から高速道路まで満足のいく乗り味を提供してくれる。18インチは中速域で微弱だがピッチングを感じてしまう。

◆バリューフォーマネーで選べばFWDで十分

駆動方式に関してAWDのイメージが強いスバルだが、雪道を想定しなければFWDで十分という印象を得た。通常走行はかなり軽快に走れるし、バリューフォーマネーの観点でも正直こちらが魅力的だ。

以上がクロストレックのファーストインプレッション。サイズ的にもストレスがないので、日常的な“いい相棒”になりそうな一台だ。

スバル クロストレックスバル クロストレック

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

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