ヒョンデ最初の高性能EV、『アイオニック5』に「N」…最新ティザー映像を公開

「N」ブランドの市販車初のAWD

最適なトルク配分を行う「Nトルクディストリビューション」

EV専用車台の「E-GMP」にモータースポーツのノウハウを融合

ヒョンデ・アイオニック 5 N のプロトタイプ
ヒョンデ・アイオニック 5 N のプロトタイプ全 10 枚

ヒョンデ(Hyundai Motor)は5月5日、小型ハッチバックEVの『アイオニック5』の高性能モデル「アイオニック5 N」の最新ティザー映像を公開した。ワールドプレミアは7月に行う予定だ。

写真:ヒョンデ・アイオニック 5 N のプロトタイプ

◆「N」ブランドの市販車初のAWD

車名の「N」とは、ヒョンデの高性能ブランドの「N」を意味する。ヒョンデは2015年秋、Nブランドの立ち上げを発表した。Nは、ヒョンデが新たに立ち上げたサブブランドだ。Nは、WRC(世界ラリー選手権)などモータースポーツのノウハウを導入し、ヒョンデ初の高性能車に特化したブランドとなるのが特長。Nとは、ヒョンデの韓国の研究開発拠点の所在地の南陽と、開発テストの舞台であるドイツ・ニュルブルクリンクに由来する。

ヒョンデは、日本市場にも導入されているEVのアイオニック5の高性能モデル、アイオニック5 Nを7月に初公開する予定だ。ヒョンデによると、アイオニック5 Nがヒョンデ初の高性能EVになるという。

アイオニック5 Nは、Nブランドの市販車として初めて、全輪駆動(AWD)を採用する。NのAWDの歴史は、2015年のWRC参戦で始まった。ヒョンデは8年間にわたりWRCに出場し、2度の世界チャンピオンを含む勝利を獲得してきた。

◆最適なトルク配分を行う「Nトルクディストリビューション」

アイオニック5 Nのコーナリング性能は、前後トルク配分、トルクレート、サスペンションの剛性、操舵力、「e-LSD(電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル)」システムを統合するドリフト専用走行モードの「Nドリフトオプティマイザー」によって、さらに強化されている。初めてドリフトに挑戦するドライバーにも配慮されており、あらゆるスキルレベルのドライバーがドリフト走行を楽しむことができるという。

専用にチューニングされたe-LSDによって、電子制御ユニットがホイールセンサーからの入力をモニターし、特定のホイールがトルクを必要とするタイミングを正確に判断して、車両全体のグリップを向上させる。サーキットでのコーナリングや高速走行、氷結や深雪などの悪条件の下でも、e-LSDはハンドリングを向上させる。専用設計されたe-LSDは、 内燃エンジン車と比較して反応速度の速いEVのトルク伝達を考慮し、より速いレスポンスと精度を追求している。

さらに、アイオニック5 Nは、ドライブモードごとに最適化された「Nトルク配分」を採用している。前後のホイールへのトルクレベルを、ドライバーが選択することができる。4輪のすべてにさまざまな比率でパワーを配分するために連動する「Nトルクディストリビューション」とe-LSDは、極端に低摩擦の氷雪路でも、EV特有の瞬間的でシームレスなパワー伝達に素早く対応できるように特別に設計されているという。

◆EV専用車台の「E-GMP」にモータースポーツのノウハウを融合

アイオニック5 Nでヒョンデは、EV専用プラットフォーム「E-GMP (Electrified-Global Modular Platform)」とモータースポーツで培ったNの技術とノウハウを融合する。高性能な電動化モデルの水準を高め、パフォーマンスEVの選択肢となることを目指すという。

モータースポーツから着想を得た「Corner rascal」、「Racetrack capability」、「Everyday sportscar」というNの性能における3つの柱は、Nの電動化戦略にも適用されている。2015年、Nブランドは「N 2025 Vision Gran Turismo」を公開し、持続可能な未来というビジョンを確立した。Nの電動化戦略は、「RM20e」プロトタイプと「ヴェロスター N」のETCRレーシングカーから始まった

2022年にNブランドは、ブランド初の量産EVのアイオニック5 Nのワールドプレミアに先駆けて、Nの電動化の経験を伝えるために設計されたローリングラボ「RN22e」を発表している。

《森脇稔》

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