ヒョンデが幻のクーペを再現…オリジナルのデザイナー、ジウジアーロが協力

EVの『アイオニック5』などのデザインに影響を与えた

量産計画は世界的な経済不況の中で1981年に中止

1.2リットル直4エンジンは最大出力82hp

ヒョンデのチョン・ウィソンCEO(向かって左)とG. ジウジアーロ
ヒョンデのチョン・ウィソンCEO(向かって左)とG. ジウジアーロ全 5 枚

ヒョンデは5月18日、1974年の『ポニークーペコンセプト』(Hyundai Pony Coupe Concept)を復元し、イタリア・コモ湖畔で発表した。

写真:ヒョンデ・ポニークーペ・コンセプト

◆EVの『アイオニック5』などのデザインに影響を与えた

ポニークーペコンセプトは、ジョルジェット・ジウジアーロ(当時イタルデザイン主宰)が制作し、1974年のトリノモーターショーでワールドプレミアされた1台だ。その後のヒョンデのデザインに、大きな影響を与えた1台とされている。初代『ポニー』とポニークーペコンセプトは、小型ハッチバックEVの『アイオニック5』やコンセプトカーの『Nビジョン74』など、複数の市販車やコンセプトカーのデザインに影響を与えた車だ。

しかし、ポニークーペコンセプトは現存しない。そこでヒョンデは、再びジョルジェット・ジウジアーロに依頼して、ヒョンデのデザイン哲学「Shaping the future with legacy」に基づいて、再現してもらうことを決めたという。現在ジウジアーロが率いるイタリアのデザイン会社の「GFG Style」の、ジョルジェットとファブリツィオのジウジアーロ父子が協力した。

◆量産計画は世界的な経済不況の中で1981年に中止

1974年、ヒョンデが自動車生産の初期段階にあった時、ヒョンデの幹部はジョルジェット・ジウジアーロと連絡を取り、ヒョンデ初の独自モデルであり、韓国初の市販車のデザインに携わってほしいと依頼した。

当時の韓国は、自動車のデザインとスタイリングの能力に乏しかったため、ヒョンデはジウジアーロにデザイン、設計図の作成、5台のプロトタイプの制作を依頼し、そのうちの1台がクーペだった。デザインとプロトタイプの過程で、ヒョンデは1974年のトリノモーターショーにポニーとポニークーペコンセプトを出展し、世界市場へのブランドデビューをアピールする戦略をとった。

V字形のノーズ、円形のヘッドランプ、折り紙のような幾何学的なラインを備えたポニークーペコンセプトは、北米やヨーロッパに向けて、市販を検討していたモデルだった。しかし、世界的な経済不況の中で量産直前の1981年、計画は中止された。

当時、このコンセプトカーは量産化されなかった。しかし、その大胆な精神は、1975年から1990年まで世界中で販売されたポニーの名で呼ばれるヒョンデの最初の独立生産車に直接影響を与え、韓国の自動車産業に弾みをつけるのに貢献したという。ポニークーペコンセプトは、ヒョンデのヘリテージの重要な部分であり、創業者のビジョンを象徴する車に位置付けられている。

◆1.2リットル直4エンジンは最大出力82hp

ポニーとポニークーペコンセプトのインパクトは、今でも受け継がれている。ヒョンデは2019年、初代ポニーからインスピレーションを得て、コンセプトカー「45」を発表した。このコンセプトカーが、2年後にデビューしたアイオニック5に直接影響を与えた。

また、2021年には、初代ポニーをEVコンセプトとして再現した。そして2022年、ヒョンデは再びポニークーペコンセプトのモチーフを取り入れ、水素ハイブリッドのNビジョン74を発表している。

復元されるポニークーペコンセプトは、ボディサイズが全長4080mm、全幅1560mm、全高1210mm、ホイールベース2340mm。排気量1238ccの直列4気筒ガソリンエンジンは、最大出力82hp/6000rpmを発生し、後輪を駆動する。

《森脇稔》

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