ボッシュ社長「FCEVは大型車中心に」、定置用燃料電池の開発も進める…人とくるまのテクノロジー展2023

ボッシュのクラウス・メーダ―社長によるプレスカンファレンス
ボッシュのクラウス・メーダ―社長によるプレスカンファレンス全 17 枚

5月24日、パシフィコ横浜で開幕した「人とくるまのテクノロジー展2023」において、ボッシュのクラウス・メーダ―社長がセッションに登壇し、昨年度の業績サマリー、カーボンニュートラルの進捗、FCVの取り組みなどについて説明した。

日本において112年の歴史

まずメーダ―社長が言及したのは昨年度の業績について。昨年2022年の当社の売上高はおよそ882億ユーロ。同社最大のビジネスセクターであるモビリティソリューションズの売上高は、そのうちのおよそ60%を占め、526億ユーロになったという。研究開発には72億ユーロを投入している。

「全世界で42万人を超える従業員を雇用し、そのうちおよそ8万6千人の従業員がエンジニアリング並び研究開発に携わっています。

日本においては2023年に112周年を迎えました。1911年の事業開始以来、ボッシュグループは4つの事業領域、モビリティソリューション、インダストリアルエンジニアリング、消費財・エネルギーの各事業で確固たる基盤を築き、日本のお客様にニーズに合ったサービス・製品を提供してきました」

カーボンニュートラル スコープ1・2をすでに達成

次にメーダ―社長は、カーボンニュートラルへの取り組みを説明した。ボッシュは2020年にスコープ1、スコープ2*においてカーボンニュートラルを達成していることをアピールした。

*スコープ1は自らの直接排出、スコープ2は、自社で使用した電力などによる間接排出のこと

「ボッシュは2020年の春に、世界的に事業を展開する企業として初めて、カーボンニュートラル・スコープ1とスコープ2を達成しました。スコープ3については、サプライチェーン全体と製品のライフサイクルにおけるCO2排出量を2030年までに15%削減する目標に取り組んでいます。量にすると2018年基準でボッシュの全拠点における排出量のおよそ20倍に値する6700万メートルトンの削減です」

「スコープ1およびスコープ2のカーボンニュートラルを達成するために4つの方法を採用しました。第1に、エネルギー効率を高めることです。これによって33%の改善を達成することができました。第2の方策は、再生可能エネルギーの供給を拡大することです。こちらの項目に関しては2021年、自社の施設で90GWhを発電しました。これは総電力使用量の23%に該当いたします。そして第3の方策はグリーン電力をより多く使用することです。2021年には89%のグリーンエネルギーを購入しました。そして第4の方策は、カーボンオフセットをカーボンクレジットによって行うというものです」

気候変動に大きく貢献するために、これら4つの方法を継続的に採用、最適化していくことが最も重要であるとし、「気候変動対策においてスコープ1・2における達成率は全体の1%程度しかありません。スコープ3が残りの99%を占めているので、これを2030年に15%削減というターゲットを我々は掲げております。この目標は科学的根拠に基づく最善の値だと評価されているものです」と語る。

FCEVは大型車を想定

続いて話題は自動車の電動化へ。メーダー社長は日本市場の電動化について、他の地域と比較してハイブリッドの割合が多くなるという予測を示したうえで、日系メーカーと連携し対応していきたいとする。


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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