リニアの早期開業に東海道新幹線静岡新駅を抱き合わせ?…斉藤国交相「議論を見守りたい」

東海道新幹線静岡駅。リニア中央新幹線開業後に東海道新幹線の輸送力に余裕が生まれることを想定したシミュレーションが目下進められており、夏頃には公表される予定で、これについて斉藤大臣は会見で「色々なその時々の経済の状況、これからの社会のあり方等々、コンピューターを使って詳細な分析を行っているようです」と述べている。
東海道新幹線静岡駅。リニア中央新幹線開業後に東海道新幹線の輸送力に余裕が生まれることを想定したシミュレーションが目下進められており、夏頃には公表される予定で、これについて斉藤大臣は会見で「色々なその時々の経済の状況、これからの社会のあり方等々、コンピューターを使って詳細な分析を行っているようです」と述べている。全 2 枚

斉藤鉄夫国土交通大臣は6月2日に開かれた定例会見で、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会の総会について記者の質問に答えた。

同会は、リニア中央新幹線の早期開業を目指すことを目的に、品川~名古屋~大阪間沿線10の都府県から構成されている組織で、1979年に「中央新幹線建設期成同盟会」として発足。2009年に現名称に変更されている。静岡県は静岡工区の着工に反対する立場であるものの、2022年7月に加盟している。

5月31日に開かれた同会の総会では静岡工区の課題解決が要望されたほか、期成同盟会の研究会である「リニア中央新幹線建設を契機とした総合的な高速交通の将来像に関する研究会」で富士山静岡空港(静岡県牧之原市、島田市)に東海道新幹線の新駅を整備する構想が示されたというが、斉藤大臣は、研究会における議論を見守りたいと述べるに留めている。

東海道新幹線の駅整備が検討の俎上に載っている富士山静岡空港。東海道新幹線の駅整備が検討の俎上に載っている富士山静岡空港。

会見ではこのほか、川勝平太静岡県知事が2022年末に非公式に品川~大阪間の一括開業や静岡を回避して松本を通るルート変更を国へ提案していたことについての質問があったが、斉藤大臣は「現行の案、つまりまず名古屋まで開業する、そしてその後に新大阪まで開業するという現行の案、そして、そのルートも現行の案が最も適当だと私自身思っていまして、そしてそれはある意味でいろいろなコンセンサスになっていると思います」と述べ、現時点で方針を変える考えがないことを示している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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