東証3万2000円台回復、“出遅れ”の自動車株も全面高[新聞ウォッチ]

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週明け6月5日の東京外国為替市場の円相場は、日米の金利差の拡大が意識され、円を売ってドルを買う動きが優勢となり、140円台で推移。一方の東京株式市場もほぼ全面高となり、日経平均株価(225種)の終値は前週末比693円21銭高の3万2217円43銭と、今月2日のバブル期後の最高値(3万1524円22銭)をさらに上回って、1990年7月以来、約33年ぶりの高値を更新したという。

◆トヨタ自動車のPBRが1倍に迫る

きょうの各紙も「東証3万2000円台回復、33年ぶりバブル後最高値更新」などと報じている。このうち、日経はマーケット総合面に「自動車株好調、出遅れ修正」との見出しで「目立ったのは自動車株の好調で、時価総額が30兆円を超え、東証プライム市場で最大のトヨタ自動車はPBR(株価純資産倍率)1倍が間近に迫る」とも伝えた。

それによると、「半導体不足による生産の遅れが解消され、販売増や円安効果が好感される局面に入ってきた」と分析。なかでもマツダが5.5%高と最も高く、三菱自動車も4.5%高となったほか、日産自動車やスズキも3%以上の上昇。またトヨタは一時前週末比49円(2.4%)高の2058円50銭をつけ、年初来高値を更新したとしている。

◆もう一段の上振れの余地も

今後の見通しについては、専門家は「半導体の調達状況の改善や円安による業績の上振れ効果は大きい」と判断。「円安効果を素直に織り込めば、各社の株価にはもう一段の上振れの余地がある」(証券アナリスト)との見方も強まっているという。

日本の自動車メーカーの「出遅れ」といえば、日経などのメディアは「電気自動車(EV)開発の遅れ」を指摘して、度々取り上げている。ここ数日は自動車株が全面高で好調なことから、EVよりもひと足先に「修正」を見出しに掲載したが、はたしてEVの出遅れに「修正」が付くのはいつになるのか。巻き返しを狙う各社の動向とともに興味津々だ。

2023年6月6日付

●株3万2000円台、バブル後最高値(読売・2面)

●EV充電器に通信機能、経産省方針、電力使用集中を回避(読売・7面)

●原油協調減産延長、OPECプラス、サウジさらに100万バレル(朝日・3面)

●24時間レースに液体水素車、トヨタが世界初、航続距離は期待の倍、市販化なお課題 、他社は開発「凍結」(朝日・7面)

●そこが聞きたい、ルマン24時間100周年、モータースポーツジャーナリスト、段純恵氏、技術磨く場伝統脈々と(毎日・9面)

●航空需要、コロナ前の96%、今年、世界43億人に、利益回復は遅れ(日経・2面)

●テスラ・中国、EV駆け引き、マスク氏訪中で生産増強狙う、当局国内過当競争を懸念(日経・11面)

●中国新車販売13.7%増、ホンダ、9カ月ぶりプラス、5月(日経・14面)

トヨタ「LBX」を発表、レクサス最小SUV、秋にも(日経・14面)

●ダイムラー、両にらみ戦略、トラック脱炭素、EVもFCVも、環境車で全方位、トヨタと提携は必然(日経・15面)

●自動車株好調、出遅れ修正、トヨタ、PBR一倍に接近(日経・19面)

《福田俊之》

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